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5千円のハグ
【その他 官能小説】

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後悔-1

射精しない場合はダメージがないというのはワイの間違いやった。
たまたまワイが助平で随分溜まっていたから、あんなに何回も逝ったんやけど、実際は精力を使い果たして眠くてしかたなかった。
ワイはコインロッカーにしまっておいた薄汚い服と帽子や靴を身につけると公園のベンチでごろりと横になった。
誰もパンツの中に貯金通帳や金を隠してるとは思わないやろう。
ワイは安心して眠った。
どれくらい眠ったかわからんかったが、その時警察官と一緒に教師らしい男とあの3人の女生徒が現れた。
「この男か? まあ、金を持ってそうもないから、違うか」
教師がナオミやカオルたちに聞いた。するとセリナが言った。
「顔はとっても似てるけど、絶対違うよ。この人ホームレスでしょう?」
ワイは目を開けずに寝た振りを続けた。
カオルが皮肉っぽく言った。
「こんな顔はどこにでもあるから、絶対わかんないよ。この近くにうろうろしてる訳ないじゃん」
すると巡査が言った。
「ネットの出会い系で知り合った場合はサーバーを通じて相手の身元も割れますが、行きずりの犯行なのでまず見つけることは難しいでしょう」
カオルが何か説教じみたことをささやいた教師に食ってかかった。
「なんだよ。私たちやってないよ。ちょっとハグしたりキスさせただけだから、誰にも迷惑かけてないでしょう」
「そういう問題じゃないだろう! 個室の経営者から通報があったからわかったものの、そうでなきゃ知らん振りしている積りだったのか」
ワイは心臓が飛び出るくらいドキドキしたがあくまで狸寝入りを決め込んだ。
そのうち5人とも行ってしまったので、ワイはほっとしてバスに乗って自分の町に戻ったんや。

 


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