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恋心あれば水心
【女性向け 官能小説】

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-4


そのまま山田さんのマンションに連れ込まれ
そっとキスをされた。

久しぶりのその感触に私の方が待ちきれなくて
山田さんのYシャツを握り締めて身体をすりよせた。

そのまま山田さんの口元が私の首に降りてきたところで
聞かなきゃいけない事を思い出した。

「ストップ!」
「なに?やめられないよ?」

ちょっとすねて言う彼の顔にエリートの面影はどこにも見えない。

「中止じゃなくて中断!これを聞かないとエッチしない!」

絶対の私の口調を感じとったのか
渋々、私から離れて「なに?」と不機嫌そうに聞いた。
子供か!

「数週間、ほっとかれた理由を教えて」
「常務が・・・・」
「父が?」
「常務がうちの部長をすっ飛ばして俺に直に仕事を指名してきた」
常務が主任に直に?

「このまま希望と付き合って、もし希望の父親が常務だとばれた時や
まぁ、先の話になるけど結婚した時に最終的にはばれるだろ」
「う・・・ん」
「その時に『常務の娘だから結婚したんじゃないのか』って
陰で言われないように、自分の力で出世する意志はあるんだろうな?って
確認されて」

お父さん・・・・・

「とりあえず、これを成功させろって大きなプロジェクトを任された」
・・・・・
「それが一段落つくまで希望とチャラチャラするなって。
社内報の写真は、常務としてではなく父親として面白くないらしい」

お父さん。過保護・・・だ。

「あ。社内報の写真。上層部からの受けは良かったよ」
「・・・・・」

女性社員の受けは悪かったわよ!
それより!

「半田さんは?営業の半田さんとは何もないんだよね?」

もう泣きそうになりながら
これも確認しなきゃと思った。






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