割り切った身体、割り切れない心-12
すると陽介は顔を上げてあたしに軽いキスをした。
「大丈夫だ、気持ちよくなるだけだから、怖がんな」
「ああんっ、でも……怖……い……んんんっ！！」
「大丈夫、俺がついてるから、安心してイけよ」
「んっ……」
そう言って絡め合うキスをもらうと、頭が真っ白になる。
陽介は、そのまま空いた手であたしの身体をしっかり抱き締めると、ラストスパートをかけるように、激しくヴァギナの中をかき混ぜ始めた。
「んんんっ……んー！！！」
声を出したいのに、唇を塞がれているからそれもままならない。
でも、この息苦しさが心地よくて、抱き締めてくれる腕の力強さが嬉しくて、あたしもまた陽介の身体に腕を回す。
二人の間には隙間なんていらない。
しっかり抱き合ったまま、あたしは確実に絶頂に向かおうとしていた。
「んんっ、あんっ……ん」
キスの合間に漏れる声はもう恥も外聞もなく大きくなり――。
「んあっ、いっ……んんんん……！！！」
陽介のキスを最後まで受けながら、あたしは絶頂の世界へ連れていかれた。
「はあっ、はあっ……」
「くるみ、イッたか……？」
ようやくあたしのヴァギナから指を抜いた陽介は、あたし同様、少し息を弾ませながら見下ろしてくる。
「ん……」
あまりの脱力感に小さく頷くことしかできない。
でも、これで終わりじゃないのはわかってる。
ダラリと閉じていた脚。両膝の裏を掴んだ陽介は、そのままもう一度開かせた。
「シーツ、洗濯しなきゃな」
言われて気づく、お尻の辺りの冷たい感覚。
「え……何これ」
「お前、潮吹いてたんだよ」
クスッと笑う陽介に、カッと顔が熱くなる。
「やっ……ごめんなさ……」
「何で謝るの？」
「だ、だって……汚しちゃった……」
自分の痴態にじわりと涙が出てくる。
恥ずかしくて穴があったら入りたいどころか、その穴を埋めて死んでしまいたい。
スグルとのセックスでは、こんなに乱れることはなかったのに。
恋人でもない陽介の前で、あんなあられもない姿を晒け出してしまうなんて。