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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第5章 教育-27

 「‥なんてことを」
 「装置についても少し説明してやろう。これは苦痛や痛みを以って無理矢理言うことを聞かせるものではなく、認識を変えることによって、命令を喜んで受け入れさせるというものだ。被験者はまず向精神薬‥、まぁ、ようするにヤクだな。によって、極めて気持ちの良い状態にされる。その状態で視覚、聴覚を通じて暗示を与えられ、新しい認識を受け入れれば快楽状態が維持され、異なる認識を示せば絶望的な気分に陥る。こうして常識や禁忌と言った心理の壁を崩し、暗示が常態化することによって、新たな認識を受け入れた人間は、俺に従うことに何の疑念も抱かなくなるのさ」
 ブラウスの背が冷たい汗で張り付き、悪寒の様な震えが治まらない。悪魔の発明を嬉々として説明するこの男は、自分の周りの人間を次々手下にして行ってるんだ。しおりんが言うように、九条の望みが権力者になることなら、こんな奴を野放しにするのは危険極まりない。
 でも、それじゃここは何だろう?九条の目的が生徒を洗脳することなら、学院の地下に秘密の売春倶楽部なんて必要ないはずだ。もしかして、まだ他にも何か企んでいるの?
 「ご、御大層な装置を持ってる割に、やることが売春なんて随分せこいわね」
 「ああ、売春倶楽部のことか。あれは趣味と実益を兼ねた、ちょっとした道楽だ。何せ教育装置は一台しかないんでな。学院の生徒を教育しながら安全に管理するには、学内の秘密の場所に設置する他ないだろう。それに、鳳学院のお嬢様と一夜を共にしたいと思う有力者はいくらでもいるんでな。ちょっと宣伝してやれば、ガードの固いお偉方の方から、人目を忍んでやってきてくれると言うわけさ」
 そして、麻薬を嗅がせて洗脳すると言う訳ね。インテリ眼鏡を辱めていたあの男達も、誘き出された犠牲者だろうか。
 「それになぁ。教育を受けた女は、どんなお固い処女でも、俺が股を開けと命じれば素直に従うんだ。ふふっ、味見は当然の権利だと思わないか?」
 いかにも楽しいことの様に、歯をむき出して笑う九条を、あたしは歯ぎしりしながら睨みつけた。やはりと言うべきか、こいつは今まで洗脳した女の子達を弄んできたんだ。これまで一体どれだけの女の子が奴の毒牙にかけられたのかわからないけど、望まぬままに肌を許した女生徒が、学院中にごろごろいるかと思うと、ぞっとするわ。
 すがりつく紫苑の耳元で、九条は何事かを囁くと、彼女は切なげな表情を浮かべながらも身を離す。何を吹きこまれたのか、紫苑はあたしの側までやってくると、他のものには目もくれずハンディビデオに手を伸ばす。揺れる乳房を隠そうともせず、ビデオに操作する姿はどこかシュールで、悪い予感が込み上げてくる。
 いやらしい笑みを浮かべたまま、九条は瀬里奈にも身を離させ、自分の前に立たせると、腰にぴったり張り付いたショーツに手を伸ばす。腿を伝わせゆっくりと引き下ろし、手にした下着をハンカチでもしまうようにスラックスのポケットに収める。剥き出しとなった彼女の秘部は、九条の鼻先にさらされていた。


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