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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第5章 教育-24

 「何ならこの女に、明日は裸で学院に来るよう命じてみようか、んっ?」 
 ぞっとする考えに、煮えたぎった頭から一気に血の気が引いて行く。今の紫苑は普通じゃない。新城先輩の例もあるように、もし九条の言葉通りに従うとすれば、パニックどころの騒ぎじゃなくなってしまう。
 さながら獲物に絡みつく蜘蛛の様に、九条は紫苑の身体を我がものとする。制服のボタンを外しながらも、目だけはこちらから外さず、あたしの反応を楽しんでるようだった。人形のように立ちすくむ紫苑はされるがままで、ブラウスをはだけられても逃れようとはしなかった。ブラジャーがむしり取られ、乳房がさらされるのを見せつけられると、焼けつくような焦りに、胸の内から焦がされるような気分になる。
 「どうだ、この女も教育を理解し、身も心も捧げているぞ」
 両手でまろやかな乳房をつかみ、見せつけるように揉みしだくと、野蛮な腕の中で紫苑は声もなく悶える。あたしは叫びたくなるのを堪え、必死で自制心を働かせた。今は何を言っても九条を喜ばせるだけだ。こいつは人の負の感情を糧に、悦びを見出す悪魔に違いにない。焦る気持ちを冷たい怒りで抑え無言を貫くと、奴は卑猥な笑みを浮かべ、乳首をつまみあげる。悲鳴とも喘ぎともつかない声を聞くのは、地獄の苦しみだった。
 「‥いったい何なのよ、教育って。何であんたがそんなことできるのよ」
 悔しさが言わせた一言は、正鵠を射ていたのか。九条は二人の身体を抱き寄せながら、優越感に満ちた眼を向けてくる。
 「ああ、さっきも言ったが特別に教えてやるさ。なにしろ俺は寛大な生徒会長様だからな。だがちょっと長い話になるぞ、ICレコーダーの準備はいいか?」
 皮肉めいた言葉も、今は気にならなかった。どうやら絶対優位の状況下で、口が軽くなっているようね。あたしを絶対逃がさない自信があるのか、それとも単に自慢したいだけなのか。いずれにせよ秘密をしゃべってくれると言うならしめたもの。この事態を打開するためには、どんな情報でもあるに越したことはない。
 「そうだな、とりあえず某国としておくが、ある国に一人の科学者がいた」
 喋りながらも九条は、瀬里奈と紫苑を己の身体に寄り添わせ、抱き寄せる手に力を込める。もちろんあたしに見せつけるため、わざとやっているのだろうが、薄笑いを浮かべた顔を見てると、本当に胸糞悪くなる。
 「その男は脳神経外科学の分野においては優秀な人材で、間違いなく世界でもトップクラスに入る研究者だが、彼の名前や研究が学会で有名になることはなかった。何故なら彼は国家の為、秘密の研究に従事していたからだ‥」
 「はぁふ‥」
 気の抜けたような喘ぎが、九条の言葉を遮る。それは瀬里奈の口から洩れたものだが、紫苑の方も身悶えしている。二人ともうっとりした表情を浮かべ、裸の胸をぴったり男の身体に押し付け、息を弾ませている。否応なく感情が昂ぶるのを覚え、落ち着かない気分が込み上げてくる。だが、薄笑いを浮かべたままの九条は、何事もなかったように話を続ける。


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