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The sickness of love
【純愛 恋愛小説】

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The sickness of love-8

たが、高石は頑張ると言うので春日は信じて様子を見ることにした。
松田に、白紙で出した理由を説いた出すと、ただ学校がつまらないからと言う。
『私多分進学しないよ〜。』
松田は春日にやる気の無い声をぶつける。
『じゃあ松田さん自身どうしたいの?』
春日は優しく聞いてみた。
『え〜。解んない。お母さんが高校さえ卒業したら自由にしていいって言うから考えてない。』
『松田さんはそのまま何もしないでお母さんのすねかじってそこらにいるニートってのになるんだ?』
春日はニヤニヤ挑発する。
『違うよっ。私にも夢の一つくらいあるもん。』
松田はムキになって春日にくってかかる。
『その夢って何?』
春日は真剣な顔を松田に聞く。
『え〜っと、私…。』
松田はもじもししながら言葉を濁す。
『私ね…柄にも無いけど、福祉とかやりたい…。みんなに言ったら笑われてさぁ…。』
春日は目をキラキラさせて、
『何も恥ずかしく無いよ。松田さんは見た目は派手だけど優しいじゃない。私は笑わないし、出来るだけ松田さんの力になるわ。』
と松田の手を握る。
『先生って馬鹿だよね。こんな私なんて放っておけばいいのにさぁ。』
松田は頬を赤らめて春日に言う。
『放っておくわけ無いじゃない。私は松田さんの先生だもの。』
春日は松田を見つめて、福祉の専門学校の資料を出して、松田に説明した。
松田の目は福祉の資料に釘付け。
春日はほっとしながら松田の進路相談を終らせた。
次は中河原。
『中河原君は決まった?』
中河原は頬杖ついて春日を見つめる。
『やりたい事は先生みたいな教師になりたい。』
『中河原君、お父さんには話したの?』
『ん〜…。今思い付いたから言って無い。』
春日はそっかぁと言うと、
『今日の夜、家族で食事会をするからその時話すよ。』
中河原は言った。
『頑張ってね。』
春日は燃えていた。
『先生熱いわ。今時こんな奴居ないから新鮮。』
『実は私元応援団長の元レディースの総長だから、こうゆう事には熱いのよ。』
中河原は少し引き気味になりながら、
『将来は姐さん女房ですか?』
と中河原は手をグーにし、春日の口元に持っていく。
『んなっ…。内緒よ。』
と言い、教育大の資料を広げた。
『先生は何処の大学?』
中河原は真剣に聞く。
『私は他県の教育大よ。中河原君は浅尾さんの所に行くのなら、ここがオススメ。一人暮らしならここがオススメと指を指した。中河原君の成績なら何処でも大丈夫よ。』
春日は自身満々で中河原に話す。
無事進路相談が終わり、中河原の食事会だけが心配で家に帰ってからも頭から離れない。
中河原は一人考え事をしながら家に帰る。
義父の孝は後継ぎの為に渉を二歳の時に養子として引き取った。
中河原はどうゆう経緯で養子になったのかは知らないが、自分が養子だった事を知ったのは中三の冬。
中河原グループの中河原孝は三者面談の前日に、渉を社長室に呼び出した。
『渉。お前はもうすぐ高校生だな。話さなければならない事がある。渉は今までお父さんと慕ってくれたが、お前は中河原グループの次期社長になるために養子として引き取った子なんだよ。渉は後継ぎになってくれるな。』
孝から伝えられた事がまだ渉には信じられなかった。
あまりに急すぎて。
今まで父だと思っていた人が義理の父親だったなんてまだ十五歳の渉にすぐ飲み込める程の余裕は無かった。
『僕は義父さんの玩具になるんですか?』
孝は渉の言葉に腹を立てて真っ赤な顔をしながら、
『私は渉に玩具になれとは言ってない。私の意思を継いで欲しいだけだ。』
机を叩きながら怒鳴った。


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