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The sickness of love
【純愛 恋愛小説】

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The sickness of love-12

私は彼女を怨んでも居ないし、矢塚を怨んでも居ない。
渉が居るから私は頑張れた。
だが、年を追う事に私は渉に冷たく当たってしまった。
すまない。
私とは血は繋がって居ないが、お前が最初で最後の息子だ。
苦労させてすまない。】
孝の手紙を読むと、
『丸森さん、僕は決して愛されない子供では無かったんですね。』
と涙を流した。
『ええ、孝様は渉様を愛してましたよ。だから奥様とは子供をつくらなかったんです。』
孝の気持ちを知り、渉は幸せだった。
そして、気持ちが暖かくなっていた。
二人が付き合ってもう二年。
『桜綺麗だね。』
中河原は春日に言う。
『すごく綺麗だね。』
春日は桜に見とれていた。
『手出して。』
中河原は春日の手を握る。
ポケットから指輪を出して、春日の指にはめた。
『春日澪さん。僕は十八になった。結婚してほしい。』
中河原は真剣に春日を見つめる。
『はい。よろしくお願いします。』
春日は中河原に抱きついた。
『やっぱり姐さん女房?』
春日は中河原の言葉にむっとして、
『亭主元気で留守がいいだよ。』
と言った。
恋の病も嵐の様に去っていき、二人は結婚した。
縁が有るから出会えた。
二人は運命だったんだ。
そう二人は感じた。
いつまでも隣で笑う相手が居ることが幸せで、実際子供を愛さない親が居ないと言う事。
二人は歩いた。
険しい道でも弱音を吐かずに歩いた。
今日は中河原渉と春日澪の結婚式。
澪はウエディングドレスを身に纏い、ドキドキを隠せず、そわそわしている。
渉は凛とした表情で、花嫁を待つ。
パイプオルガンのメロディーが流れると、新婦の澪が渉の元に歩く。
そして、誓いのキスをした。
そのキスは今までしたキスの何倍も甘いキス。
ブーケは澪の教え子の松田が受け取った。
『先生〜。ありがとう。』
松田は手を振る。
結婚式は無事終了した。



渉と澪は二人の子供を授かり、中河原グループは高潮。
『渉〜。また子供出来ちゃったみたい。』
中河原グループは国にも貢献し、孤児施設や学校、病院などの支援もした。
孝が愛した中河原グループを渉と澪はいつまでも愛した。
幸せな時間をいつまでも…。


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