投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@)
【青春 恋愛小説】

もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@)の最初へ もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@) 4 もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@) 6 もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@)の最後へ

本多夏子-5

『ほ、本多、聞いてる?明日交換して欲しいんだけど、少し早めに学校に来れる?』

「えっ…」

交換?そ、そうすると、智くんに会わないといけない。ぶつかったことも謝ってもいないし、今も思いもしなかった迷惑を掛けている。

会わす顔なんて無いよう。

あたしの目からまた涙が溢れてきた。

『い、いいな、じゃあ明日な』

「待って!」

智くんが電話を切ろうとしたので、あたしは慌てて引き止めた。

『ど、どうした』

「智くんお願い、スマホの中は絶対に見ないで」

智くんの画像が保存されているのがバレたら、益々顔が会わせられない。

しばらく無言だったスピーカーから、申し訳なさそうな智くんの声が聞こえてきた。

『ご、ごめん…』

その言葉を聞いて、何を見られたかを察したあたしは慌てて通話ボタンを切っていた。

目から涙が溢れ、恥ずかしさと情けなさが頭を巡って、訳がわからなくなってきた。

「うわあああああん」

気づけばあたしはスマートフォンを握りしめたまま号泣していた。

しばらくして泣き疲れたあたしは、ボンヤリとスマートフォンを眺めた。気になったことが有ったからだ。

「【なっちゃん】て何…」

これは智くんのスマートフォンよね。どうしてあたしの電話番号が登録されているの?それもあたしの愛称で。

幾ら考えても答えは一つ。持ち主の智くんが登録したからよね。でも、番号なんて聞かれた覚えはないし。

あたしはもう一つ赤面級のことに気づいた。智くんがあたしのスマートフォンで、今あたしが持つ智くんのスマートフォンに自分の電話番号に掛けると…。

ああん、恥ずかしい。

そう、あたしのスマートフォンに『智くん♪』の文字が浮かんだはず。それを見た智くんはどう思ったんだろう。名前の後に『♪』なのよ。


もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@)の最初へ もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@) 4 もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@) 6 もっとスマートな恋を♪(クラス1-A@)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前