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傍らに咲く花
【同性愛♀ 官能小説】

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ガールズトークは過激過ぎ!?-1








「う……」


ガンガンと頭の内側から金づちで殴られているような痛み。砂漠にいるみたいな喉の乾き。


頭が痛え。


そんな不快感の中、いつの間にか身体にかけられていたアクリル毛布の柔らかさが、やけに心地よかった。


ゆっくり目を開けると目の前にはパイン材の枠で出来た細長い姿見。


そこに映るのは散らかった俺の部屋と違って、白を基調としたインテリアの、小綺麗でいい匂いがする女の部屋。


靄が晴れていくように、記憶が鮮明になっていく。


そうだ、俺は……。


姿見に映る二人の女を見つめながら、今置かれている状況を確かめ始めた。


小夜が計画してくれた俺の内定祝い。


二人で食ったすき焼きは最高だったなあ。


そして、二人で後片付けを終えたら、なんとなくいいムードになったんだった。


久しぶりに小夜をこの腕に抱き締めることができた幸せを噛み締めながらのキス。


理性がきかなくなった俺は、早く小夜を抱きたくてたまらなくて、強引に押し倒して――。




『小夜さん、今晩泊めてください』




――あの天使の顔した悪魔に邪魔されたんだった。


突然の松本の乱入に、甘いムードの俺達は強引にニュートラルにさせられた。


そして家飲みと称して女の雑談大会が始まる。


バイトの話、化粧品の話、果ては好きな俳優、芸能ゴシップまで。


コロコロ変わる話題についていけない俺は、一人で酒を飲むしかすることがなくて……。


そのツケがこのザマってわけか。


疼痛なのか、松本に対する苛立ちなのか、俺は顔を歪めながら、親指と人差し指で眉間を掴む。


とりあえず喉も乾いたし、水でも飲んで頭をスッキリさせないと。


そう思い、身体にかけられた毛布を取り払おうとした所だったが、ふと自分の耳がピクリと反応した。


「でね……」


「へえ……」


耳に意識を集中すれば、小夜と松本の話し声がくぐもって聞こえてくるから、ガールズトークはまだ続いていると見えた。


気付かれないよう、壁に掛けられた時計を見れば、午前1時を過ぎているってのに。


ったく、女って奴は元気だなあ。


女達のタフさに苦笑いになりながら、身体を起こそうとしたその時だった。



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