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歪愛
【兄妹相姦 官能小説】

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均衡の崩壊-7

彼女は衝撃を受けた。横目でちらりと隼汰のものを見る。
(これを、口で?)
こんな角度を保っている凶器のようなものを舐めることなんて想像もできなかった。
一方、隼汰のほうは少し動揺した様子だったが、ふーんと声を漏らして心なしか嬉しそうな様子で言った。
「じゃあ、杏樹の口の初めては俺だな」
「へ?…んぅ」
彼は再び杏樹の唇に深く口づけながら彼女の陰唇をくりくりといじった。
「こっちの初めては隆一にやったんだ。なら…」
唇を離して変わりに自分の下腹部を指差した。彼女はその指に示されるままに、まじまじと隼汰の男根を観察した。
(正直、これを口にするなんて考えられない…でも、さっき隼太は逆のことをしてくれた)
彼が自分の秘所に舌を這わせていた時の感覚を思い出すと、最奥が物欲しげに疼く。
(私がそうすることで隼太が気持ちよくなるなら)
彼女は意を決して恐る恐るそそり立つ先端に舌を伸ばした。ちろちろと少し舐めてみるがその後どうしていいのかが全くわからず涙目で兄を見上げる。
その表情が彼の劣情を煽っているのに杏樹は全く気がついていない。
隼汰は彼女を独占している充足感に恍惚とした表情をした。
「もっと思いっきり舌を使っていい…ふ…そのまま」
彼の言葉に従い思い切って裏筋を舐めると、隼汰は小さく息を漏らした。
(気持ちいい…のかな?)
杏樹はいつの間にか両手も使ってかれの肉竿をしごいていた。
だんだんと唾液に交じって先走りが先端から溢れてくるのが分かる。
彼女が夢中になっていると、優しい手つきで頭をなでられた。
「もういい。」
突然の静止の声に杏樹は不安になった。
「違う、そうじゃない。そろそろ限界」
そう言って杏樹の下肢に手を伸ばして、彼は妖しく笑った。
「俺のを銜えて興奮したのか?」
「なっ!ちがっ…」
割れ目に指を這わせるまでもなくしどひどに濡れそぼっていることを指摘されて杏樹はかぁっとのぼせたように赤くなった。
「違わない、だろ?淫乱な奴…」
そう言って彼は愛液でぐしょぐしょになっている杏樹の蜜壷に自分の先端をあてがった。たえまなく溢れる愛液が潤滑材となってするすると滑るように入っていく。
「ふぅん…」
(あ、違う)
ずぷずぷと侵入してくる陰茎に興奮しながらも、どこか冷静な頭で彼女は思った。
(温度も、形も…)
慣れているものとはちがう熱杭は彼女に少しの不安感と、今までとは違った高揚をもたらす。
「はぁ…んんっ」
彼は耳元に唇を寄せた。
「杏樹…お前の中、熱い…」
ゾクゾクとするような艶っぽい囁きのあと、耳朶をなまめかしく舌でなぞられ、彼女の内壁は一層強く彼の男根をしめつけた。
「っ…は…くいちぎられそ…ほんとにいつも兄貴とやってんの?」
「やっ…変なことっ…聞いちゃ…」
直接的な彼の言葉に彼女は彼を睨もうとしたが、瞳がうるんでいるせいで全く迫力が出なず、むしろ隼太の征服欲を更に駆り立てた。
「ほんと…男煽んのうまいな。そういうの…っ…ほんとに隆一から仕込まれたのか?」
「なっ…そんなっ…あ…ことっ…煽り方なんて…知らなっ」
「ふーん…じゃあ生まれつき杏樹はえろい女ってことか?」
わざとらしく笑う次兄の肩を杏樹は自分に精いっぱいの力で叩いた。
もちろんその行為は彼を苦しめるどころか楽しませる結果に終わったが。
ゆっくりと膣を押し広げていた肉棒が子宮口まで到達し、ぴったりと二人の体が合わさると、隼汰は一度、悩ましげにため息を吐いてからゆるゆると腰を前後し始めた。ぬちゅぬちゅと響く卑猥な音に杏樹は耳を塞ぎたいような気分になる。
「あっ…うぅ…」
彼女の快感のつぼを知り尽くしている隆一とは違って、隼太はあちこちを試すように様々な角度から攻めてくる。固い先端が内壁を擦るり上げるたびに杏樹の体には小さな電流が走った。
「!!あっ」
一際高い喘ぎ声を上げると、彼は少年のようににたりと笑った。
「…見っけ」
そう言ってから執拗に杏樹が感じる部分ばかりを緩急をつけて執拗に突く。
「や…だめっ…そこぉ…」
普段の杏樹の声とは違う甘ったるい声を隼太は鼻で笑った。
「はっ…そんなの…ねだってるようにしか聞こえない」
パンパンと腰のぶつかる音がするほど激しい抽送は彼女からどんどん思考を奪っていく。
「あっあっ…熱いの…お…」
うわごとのように繰り返し自ら腰を揺らす彼女を隼太はきつく抱きしめた。
「杏樹…隆一のものでも、あの男のものでもない…お前は俺だけのものだ……っ」
彼女の中でひときわ張りつめた肉茎は最奥に白濁をほとばしらせた。

「……ん…」
(なんだか…あったかい…)
背中に何かに包まれているようなぬくもりがある。
(それに…お湯を、かけられてる?)
ゆっくりと目を開けるとそこには兄にもたれかかって座る全裸の自分がいた。
「え?」
すぐには状況が呑み込めずに間の抜けた声を出すと後ろから彼女を抱きしめて自分の膝の上に座らせていた隼太がシャワーを浴びせかける手を止めた。
「あ、起きた?」
耳のすぐそばから聞こえるくぐもった声の主に鏡越しに戸惑いの視線を向ける。
「おはよ」
いつも朝は低血圧な隼太のこんなに機嫌がよさそうな挨拶は初めて聞いたかもしれない。
(ってそうじゃなくて)
「なんで一緒にお風呂に入ってるの?」
「ああ、拭くより洗った方が早いと思って。お前起きたときに体が汚れてるの、嫌いだろ?」
彼女はため息をつきそうになった。隆一も隼太も彼女のことを好き勝手に扱っているくせに、こういうところの思いやりは忘れないのだ。
(だから、拒めないのかな?)



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