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肌の微笑み
【OL/お姉さん 官能小説】

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肌の微笑み-4

(4)


「ううう……」
乳房を揉み、私は映子の体を貪った。
「ああ、だめよ、江藤くん、いけない……」
言いながら体は逃げない。完全にペニスは復活していた。

「見せて、お姉さん」
体を起こすと太ももを開いて開脚した。
「いやーん、恥ずかしい……」
 まさに秘部。……陰毛の中に図解でしかみたことのない性器が口を開けていた。美しいとは思わなかった。割れ目の膨らみは黒ずんでいる。オットセイか何か、海獣の口を連想させる様相である。

「いや……」
映子が身を捩る。指先で押し開くと、とろりと透明な液が一筋溢れでた。濡れる、とはこのことだ。さらに開く。
「もう、だめよ……」
朦朧としている感じであった。
 内部が見える。濃厚なピンク色の秘肉の中に孔が現われた。
(この孔に挿れるんだ……)
私がそこに吸いついたのは本能のような行動だったと思う。無意識に口をつけていた。

「うう!だめ、だめ、感じちゃう!」
映子がのけ反った。そのエロチックな反応がさらに昂奮を煽っていく。
 性器の匂い。何という不思議な匂いなんだろう。微かな生臭さ。酔いしれて頭がくらくらする。これが女の匂いなのか。

 粘膜の比類なき柔らかさ。
「いや!おかしくなっちゃう!」
ペニスは伸びあがる。伸び上がって叫んでいる。
(挿れる!)
はっきり挿入を意識した。
「お姉さん、挿れていい?いい?」
「え?え?……」
私は中腰になって映子の太ももを抱え、割れ目に先端を宛てた。

 状況を察知した映子は顔を歪めて首を左右に力なく降る。
「お姉さん、挿れたいよ、挿れたいよ」
「だめよ、それはだめ、江藤くん」
「我慢できない、できないよ」
「じゃ、ちょっとだけ、ちょっとよ」
「うん、ちょっと」
「ほんとにちょっと、先っぽだけよ」
「うん、先っぽ」
頂点間近の昂奮状態で意味のないやり取りだが、その時は本気で答えていた。

 映子は布団を鷲掴みして身構えた。
「ちょっとよ……」
「うん……」
ぐっと体を押し出し、亀頭がぬらりと入り、
「ああ!」
映子の体がずり上がる。追いすがるように体を預け、そのままのしかかっていった。
「ああ!だめ!痛い!」
「うう!お姉さん!」
抱きついた。映子も私にしがみついてきた。
「ああ!やめて、やめて」
入っている!滑らかな圧迫。映子に入っている!
「お姉さん」
「江藤くん!」
確かな密着感。
「入ってるの?入ってるの?きつい、きつい」
(ああ!)
味わう間もなく燃えるような迸りと痙攣に襲われた。

 横たわったままの映子の胸の動きが激しい行為を引きずっていた。衝撃のせいだろうか、彼女の体はかすかに震えているように見えた。その肌が、
(微笑んでいる……)
そう感じた。肌が私に微笑みを送っている。……なぜそんなことを感じたのか、わからない。憧れの映子に自分の想いが溶け入った。その感動が心を揺さぶったのだろうか。

 映子とのセックスはその一度きりである。以後も彼女と顔を合わせることもあったし、それまでのように泊まりにもいった。私としては当然何らかの接触を期待していたのだが、映子はいつもの『お姉さん』に戻っていた。
「江藤くん、いらっしゃい」
何事もなかったような、やさしくて、明るい微笑みをたたえた映子だった。彼女はなぜ私を誘ったのだろう。夢のような出来事は今でも私の心に息づいて、時に熱く甦って苛むのである。


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