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蔵の嗚咽
【近親相姦 官能小説】

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第一章-2

 五年生の夏休みに行くと、知らない娘が家にいた。父と母は前もって知っていたようだが、私はいつもの伯父の家の感じがしなくて改まってしまった。
 娘はタエといい、十七歳だと少しして知った。大人の会話から、彼女は親戚の子で、少し知恵遅れなので預かっているということだった。

「簡単な仕事は出来るんで就職したんだが、疑うことを知らないし、器量がそこそこなもんで男の餌食さ。一度孕まされてしまって大変だった」
「かわいそうにね。怖い思いをしたんじゃないかしら」
「長瀞じゃいられないんでうちで面倒みてるんだが……」
遊びながら耳にした内容ははっきり理解出来なかったが、何か蠢く感覚が私の中に生まれていた。

 タエとはすぐ仲良くなった。私が伯父夫婦とどういう関係なのかは解っていたと思うが、彼女は私を『坊ちゃん』と呼んだ。伯父たちが「タエ」と呼んでいたので私もいつの間にか真似をしていた。

「タエ、遊ぼうよ」
「待ってて坊ちゃん。洗濯物干したらね。待っててね」
 とても心根の優しい娘だった。不思議なことに齢が離れているにもかかわらず、私はそれを感じていなかった。『姉』のような存在として捉えるのが自然だと思うのだが、記憶を辿ってもそれがない。むしろ気持ちの上では彼女を下に見ていた気さえする。
 思うに、頭が悪くて高校にも行けないと聞いた先入観が私の中に上下関係を作ってしまったのかもしれない。しかし、だからといって彼女をバカにしたり、不遜な態度で接したことは一度もない。タエはいつも言うことを聞いてくれるやさしい『トモダチ』であった。


 例年通り、両親と兄が先に帰って何日か経った日の夕方、タエと風呂に入ることになった。少年の多くがそうであるように、私も風呂が嫌いだった。正確にいえばそれに優先する楽しいことがあるということなのだが、その時も、一日中遊びまわって汗まみれにもかかわらずテレビのアニメを観ているほうがよかった。いくら言われても生返事で、
「しょうがない子だね。首筋垢だらけだよ。結局昨日も入らなかったでしょう」
伯母が濡れたタオルを持ってきたので私は逃げ回った。擦り方が痛いのだ。

「まったく……」
「あとで入るよ」
「だめだめ、すぐ寝ちゃうんだから。タエ、隆司ちゃんとお風呂入ってあげて」
たまたまお膳を拭きにきたタエに何気なく言ったのだと思う。
「入る入る。タエと入る」
私はとたんに気が変わって、はしゃいで風呂場に駆けていった。もちろん、妙な思惑などない。喜んだのはただ単に昼間の遊びの延長だったからにすぎない。

(タエと遊ぶ……)
お湯のかけっこ、石鹸の泡をいっぱい作ってなすりつけてやろう。そんなことを考えただけだった。

「タエ、タエ、早くおいでよ」
シャツを脱ぎ捨てて湯船に飛び込むと、タエが入ってきたら洗面器でお湯をかけてびっくりさせてやろうと待ち構えていた。そして現われた体に浴びせかけた。
「きゃっ、何するの、坊ちゃん」
予想通りだ。川原の水かけっこでは二度、三度と連続攻撃してタエも負けじと応戦する。だが、私は一度きりで止めた。体が動かなかったのだ。

(タエじゃない……)
立ち塞がるような大人の裸身がそこにあった。
(タエなの?……)
白くふくよかな体。母親と同じくらい大きな乳房。違う人間のように見えた。股間が黒かったことがもっとも衝撃的だった。まさか自分と一緒に遊んでいたタエに大人の毛が生えているとは思いもしなかったのである。その毛先からお湯の滴が滴っている。

「やったな、坊ちゃん。お返しだ」
タエは手ですくった湯を私の顔に浴びせた。私は応酬することなく背を向けていた。
「勝った、勝った」
タエの声を聞きながら、体の奥深くに得体のしれない昂奮を覚えていた。

 かけ湯をするとタエは体を洗い始めた。私はじっとそれを見ていた。首筋、手足、どこを擦っても乳房はぷるぷると揺れる。
(きれいだ……)と思った。
新発見は腋毛である。腕を上げた時、もじゃもじゃの毛を見てびっくりしたものだ。女はそこに毛は生えないと思っていた。母はつるつるだった。処理していたことなど知らないからそう思い込んでいたのである。

「坊ちゃん、洗ってあげるか上がりなよ」
石鹸の泡を全身につけたままタエが手まねきした。
「ぼく、自分で洗えるよ」
「一人じゃ背中きれいになんないよ。おいで」
かすかなときめきが起こった。
 湯船から上がるとカリントウのようなペニスが勃起していた。性的自覚はまったくない。

「汗かいたろうね。今日も暑かったしね」
座った背中をタオルでごしごし擦られた。
「痛いよ」
「垢取るんだ。がまんして」
「もういいよ」
本当に痛かったので私は立ち上がった。
「じゃあ、前向いて。ついでだから洗ってやる」
(いいよ)と言おうとして言葉を呑み込んだのはタエの裸身に魅入られてしまったからだった。ほんのり桜色に染まって、とても表現できない美しい肌の色になっていた。

 タエは私の体にタオルを擦りつけ、肩から胸、腹と洗っていった。小さなペニスは角度だけは一人前にピンと上向いている。タエはそのペニスも無造作に洗った。
「くすぐったい」
「そうか。でもきれいにしないとな。オシッコするからな」
 タエの体に触れたいと思った。とても柔らかそうだったから。……

 頭を洗い、石鹸を流すと私たちは一緒に湯に浸かった。タエの体にその時初めて触れた。タエが包むように抱えてくれたのである。
(柔らかい……)
思わずタエの首に抱きついた。
「坊ちゃん、どうした?」
記憶は定かではないが、無意識に彼女の太ももに股間を押しつけていた気がする。何だかもやもやした気持ちになっていた。


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