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初めてのレオタード
【学園物 官能小説】

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開放-1


海藍大学のオープンキャンパスは、例年7月に行われる。
名が売れているとはいえ、やはり私立
毎年あの手この手で生徒を集めようと模索している。
講義棟では学部学科ごとで模擬授業などが開かれ、
講堂では入試の説明会が催されている。
もちろんサークル見学も可能で、こぞって部活やサークルが
新入生獲得に腐心しているようだ。

そんな中、新体操部はそんなこと気にも留めず平常運転
今日は体育館をバレー部と半分に分け合って練習している。
なにせ全国に名が知られているので、おのずと見学者も多くなるのだ
特に今年は、実力もルックスもハイスペックな1年生3人が一堂に会したということで
例年を遥かに上回る見学者の数だと、部長の加藤が言っていた。
特に男子高校生の見学者が多いようである
そしてカメラを構えた中年のおっさん達も何故か多い…


しかしインカレも近いので、彼女らは練習に集中しているようだ
団体競技の演技を通してみたり、個人で調整をしたり。
この大学は団体に重きを置いているが、出場メンバーはまだ確定していない
誰がメンバーになってもおかしくないので、気が抜けない。
ただ、団体競技ではリボン2つとフープ3つを使うことが規定されているので
リボンにおいて無類の強さを発揮する美祐希と
フープに特化したことみはおそらく確定だろう。

一通り練習を終え、休憩に入ると
待ってましたとばかりに観衆がどよめき始める。
その視線は主に1年生に集中し、さすがに美祐希が悪寒を感じた。
そんな中、ことみは
「飲み物買ってくる〜」
と言って、体育館を出て施設の奥の方に備え付けてある自販機へ向かった。
軽やかな足取りで歩くことみの後ろに観客の一部が流れていく
彼女を一目見たさに小さな花道が伸びてしまった
これにはことみも羞恥心を覚え、足取りは次第に早まっていった。

観客をまぎ、なんとか自販機の所へ着いて用を済ませた時
「やぁ、ことみちゃん」
と首から一眼レフを下げた写真部、荒畑晴樹がそこにいた。
「あ、こんにちは…」
ことみは軽く挨拶をしたが
(…あれ?)
と同時に顔は少々赤らみ、下腹部に熱が帯びるのを感じた。
その変化を感じ取ったらしい晴樹は、
「どうしたの?もしかして体調悪い?」
「あ、いえ、大丈夫です。すみません…」
体調が悪い訳ではなかったので、ちゃんと釈明。
そっか、よかった と安堵を浮かべた彼は
そのまま一歩間合いを詰め、右手でことみの顎をくいっと上げて
親指を彼女の唇にあてがった。
「んっ…」
突然のことにただ驚くことみ
そしてそのまま、その柔らかくハリのある唇を親指で丹念に弄る
「せ、せんぱ…… んんっ」
声を出して抗うも、その淫らな手つきに屈せざるを得なかった。
奥まった区画なせいか、辺りに人はいない
暫くこの状況が続いたのち、彼はそのままことみの耳元で囁いた
「インカレの前日、ウチの部室においでよ
 新体操部の取材をしたいし、写真も沢山撮ってあげる」
耳に当たる優しい吐息に"感じて"しまったことみは
言われた事を理解する間もなく、無意識に頭を縦に振っていた。


それじゃ、とばかりに晴樹は去って行き
ことみは独り、自販機の前に取り残された。
僅かに機械音を立てる自販機を除き、辺りは静寂に包まれている
上の空の世界からやっと戻ってきたことみは、そのまま体育館へ急いだ。
彼が去った今も、下腹部は何故か熱いままだった


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