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冥界の遁走曲
【ファンタジー その他小説】

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冥界の遁走曲〜番外編〜-8

だからこそ戒でも一般クラスにいるままだ。
そんな彼女がアキレスを止められるとは楓には思えなかった。
「俺だってあの子がアキレスを止められるとは思ってねえさ。
でもあの子の隣にはアイツがいる」
神無月 闘夜。
龍也とほんの少しだけ戦った事のある者だ。
「彼だってあなたには勝てなかったじゃない!?」
確かに、闘夜は以前龍也に負けている。
それは完全な勝負ではなかったとはいえ龍也は闘夜の目の前に剣を突き出していていつでも殺せる状態にまで持って行った。
「俺は能力を使ってアイツに勝ったんだぜ?」
楓が思い出したように驚く。
龍也は戦闘中に好んで能力を使わない。
龍也が能力を使うとき、それは相手が強く、能力を使わざるを得ないときに限ってだ。
実際楓も龍也が能力を使っているところは数えられるほどしか見てはいない。
過去にどれほど使っていたのかは知らないが。
「アイツなら多分アキレスを止めれるさ。
アイツには何か俺にはわかんねえような力がある。
俺の勘がそう言ってる」
龍也の勘は普段ほとんど当たらないが、今日の敵の軍勢を当てたこと、そして自分の失態があったことから楓は否定することが出来ない。
「だからアキレスの事はアイツら二人に任せる。
俺らは一足早めに任務完了だ」
「了解しました隊長殿」
楓はアクセントを付けずに話す。
まだ不安が残ってはいるが信じることにした。
龍也が…自分の大切な者がそう言っているのだから。

番外編   終


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