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訪問調教
【SM 官能小説】

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地下室-1

 みゆきは地下のトレーニングルームへ逃げ込んだ。まさか人の家の中まで追いかけてくることは無いだろうと思っていた。
みゆきの人の良さ、育だちの良さが災いした。
階段を降りきった所のドアを急いで閉めると、マシーンのベンチに座って息を整えていた。
あんなに厚かましい人間に今まで会ったことがなかった。なんて 図々しくて、嫌らしい人なのだろう。
 その時、微かに風が動く感覚がした。地下に風が吹き込むことなどあり得ない。
みゆきが顔をあげると、地下から地上へ向かう入り口のドアがスーと開いた。
その隙間からあの男が現れたではないか。
 「きゃーあああっ!」
 思いっきり大きな声で悲鳴を上げた。
男は素早く身を部屋の中に滑り込ませドアを閉めた。
みゆきに駆け寄ろうとした時、アタッシュケースが壁に当り蓋が開き中身がばらばらとこぼれ落ちた。男は、その中から手錠を拾い上げ、叫ぶみゆきの腕を取った。
片手に手錠をかけ、素早く後ろ手に手錠を架けた。

 みゆきは叫び続けた。
しかし男はまったく意に反さず、何かしゃべっている。
一向に叫びを止めないみゆきの口を男は大きな手で塞いだ。

 「ちょっとは私の話を聞いてくださいよ。いくら叫んでも誰も来てくれやしませんよ。ここは地下室。私、無用心ですので玄関からここへいたるまでのドアは全部戸締りしてまいりましたので。奥さん、ちゃんと閉めなきゃだめじゃないですか、しっしっしっい!」
 黄色い歯を出して男が笑った。
 「いやっー! 出ていって! 外して! 警察っ、警察よんで!」
 「奥さん、落ちついて。ね、誰にも聞こえやしませんから、お願いですからあたしの話、聞いてくださいってばぁ」
 みゆきはバランスを崩して床に倒れこんだ。
 「お願い! 出ていって! 腕の、外して!」
 男は床に散らばった“商品”を拾い集めながら言った。
 「私はね、奥さん 寂しい奥様や普段の生活に満足されていない奥様を慰める商品を売っているの。いわゆる“おとなのおもちゃ”って いうやつですよ。ほら、これなんか一番オーソドックスなバイブレーターですよ」
 そう言って黒いバイブを手にとってみゆきの顔の前に差し出した。
目の前にいきなりバイブを見せ付けられても、一瞬何のことか理解できずに、みゆきはそれを見つめた。黒く長いそれを男の手が握っていた。
「スイッチいれましょうか」
男が手元のリモコンのスイッチを入れた。
低いモーターの唸りと共にバイブがクネリ始めた。
黒くグロテスクなそれが、まるで生き物の様に動き始めた。
その動きを見ていたみゆきは初めて、そのおぞましい物を理解した。
「嫌あぁぁ!」
「あのね、奥さん。まだ、何もしていないじゃないですか。これだから、いやになっちゃいますよ。女の方は。使う前からこうゆう物を毛嫌いするんだから。だから必然的に最初は押し売りすることになっちゃうんですよ。でも、この良さを一度知ると、もう、病み付きになっちゃって、しっしっしいっ!」
「嫌ですっ!いりません、そんな物!」
男は床の“商品”をかき集めた。
後ろ手に手錠を架けられ、エビのように丸くなって床に転がされたみゆきの顔の前に一つ一つ差し出して説明し始めた。
「さっきバイブは黒い色でしたが、今はこんな綺麗な色のバイブも揃っているんですよ。女の方が“かわいい色”なんて言っていますがね。ほらほら奥さん、これ何だと思いますか?」
男は尖った形をした物を取り出した。
 「これはね。奥さん、お尻の穴に嵌めるバイブなの。こっちが初心者用で、こっちの長いのが上級者用。奥さんにも嵌めてあげますからね。最初は初心者用をお勧めいたしますが、上級者用にチャレンジしてみますかぁ?」
 「いやあぁっ、そんなの いらないわ!」
みゆきは イヤイヤをして顔を左右に振った。
 「これは 乳首ちゃん専用のクリップバイブ。奥さん、乳首責められるの好きですか?」
「……」
 「ちゃんとお答えいただかないと好みが解らないじゃないですか。まあ、それでもよろしいんですよ。今まで多くの奥様達を悦ばせてきた私にまかせていただければ、奥様の好みに合わせた商品をすべて揃えてさしあげますよ。いっひっひっひっ!」
 「帰ってください! お金なら手元にあるだけ差し上げます。今、お帰りいただけるのでしたら、警察にも届けませんから」
 「奥さん、まだ勘違いされていますね。アタシはね、奥さん。奥さんが満足していただいた物だけ買っていただいきたいだけなんです。だけどね、物が物だけに なかなか買いにくいでしょ。だから私が最初はチョットお手伝いしてね、満足していただいたら、買っていただくと、そうゆうことなんですよ。まぁ、ちょっと強引なお手伝いだから、押し売りと申しているんですがねぇ。しぃっ、しぃっ、しぃっ」
 「いやっ! 帰って、帰ってください!」
 「これ以上お話しても無理のようですね。まっ、つべこべ言わず、お使いになってみてくださいよ。奥さん、こうゆう商品はお使いになったこと無いようで。まずは一番初心者用のバイブをためされてはいかがでしょうか?」
 「いらないわ、いりません!」
 「バイブにローション塗って、いきなり突っ込まれるのを好まれる方もいますが、奥さんはそうゆうタイプではないようで。まずは気持ちを私がほぐしてさしあげますから、その後ゆっくり挿入させていただきますからね」


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