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訪問調教
【SM 官能小説】

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訪問初日-1

高級住宅街の中で男の口元が緩んだ。男の視線の先には夫を見送るみゆきの姿があった。
みゆきの家では、決まった時間に夫を見送り、夫の帰りもほとんど変わり無かった。

男は数週間前からこの住宅街に目をつけ、各家の動きをチェックしてみゆきに狙いをしぼっていた。

みゆきは夫を見送った後、自宅のトレーニングルームでエクセサイズを行うのが日課だ。34才ながら子供がいないこともあってか、20才前半の体形を維持していた。
若干肉付きが良くなった気がするが体重はほとんど変わりない。
夫はむしろ腰まわりが色っぽくなったと喜んでいた。
トレーニングの後は趣味の手芸。昼食をはさんでそのまま手芸を続けるときもあれば、読書するかその日によって違ったが、夫が帰宅するのがほぼ夜9時と決まっていたのでみゆきの自由時間はほぼ日中全部だといってよかった。

エクセサイズは2時間行っていた。内容はストレッチ30分。胸、肩、腕、腹、腰、足のウエイト・トレーニングが1時間。最後にエアロバイクかランニングマシーンが30分。 
 マシ−ンはすべて本格的なジムで使うものと変わりないものであった。
夫の武彦は妻みゆきをこよなく愛していた。妻の言うことはほとんど二つ返事で聞いてやった。
また、みゆきも夫に対してほとんど我を通すことは無かった。
トレーニングルームも造った地下室の使い道が見つからないので武彦がみゆきが使える
ようにしたものだった。
 みゆきはいつもの通り音楽をかけながらトレーニングに取りかかった。セミロングの髪を後ろでまとめ、スエット上下で汗を流し始めた。地下ではあったが太陽光を取り入れており明るい光に満ちている。
 ベンチに寝そべって負荷をかけたバーを押し上げる、胸のトレーニングのベンチプレスを行っているとき呼び鈴がなった。
みゆきは汗を手ぬぐいで拭きながらベンチから身をおこした。
各階ごとにモニター付きインターフォンが設置されているのですぐに応対できる。モニターには初老の男が野球帽のような帽子を目深に被っている姿が映し出されていた。
 「宅急便です」
くぐもった男の声がインターフォンから聞こえてきた。
 「はあぃ、ただ今」
みゆきは明るい声で答えた。タオルで汗を拭いながら地下からの階段を上がっていった。上がりきったドアを開けるとすぐ玄関だった。
印鑑を用意し玄関のドアを開けた。
 「ひっ!」
 思わずみゆきは小さな悲鳴をあげた。
ドアを開けきらぬうちにジャンパーを引っ掛けた野球帽の男が肩から滑りこんできた。手には黒い大きなアタッシュケースを抱えている。   
 門の外で荷の受け渡しをするのが当たり前であるにもかかわらず、門を開けしかも玄関までずかずかと乗りこんできた厚かましい宅配人にみゆきは腹ただしい思いを抱いた。

 「何ですか、こんな所まで入り込まないでください」
 「いやいや素敵なお宅だこと」
男は帽子を被り直して言った。
 「荷物はどこですか? 早く置いて出ていってください」
 「いやいや奥さん、素直な方だ。私は宅配ではございません。宅配に見えます?」
 「だってあなたそう言ったではありませんか!」
 男は両手を一回パチンと叩き馴れ馴れしくみゆきの肩をたたいた。
 「私はね、押し売り。『押し売りにやってきました』なんて言う押し売りいないでしょ、ね。でも、素直に言う私は良心的かもしれませんよぉ。ひっひっひっ」
 「あなた、一体何を言っているの! 警察呼びますよ!」
 「押し売りの意味が分かりませんかぁ! 強引な訪問販売とでも言い直しましょうか。でもね、奥さん。私は奥さんが納得していただいた物しか販売いたしませんよ」
やけに饒舌な男に腹立たしさより、気味の悪さが増してきた。みゆきは急に恐怖を感じ叫んだ。
「いいから出ていってちょうだい!」
 男がいきなりみゆきの腕を掴んだ。
 「奥さん、ちゃんと聞いてくださいよ、ねぇっ、頼みますよぉ」
 じっとりとした手に強く腕を掴まれ、みゆきは悲鳴を上げもと来た地下に続くドアの方向へ逃げていった。



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