投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

青い夏休み
【その他 官能小説】

青い夏休みの最初へ 青い夏休み 10 青い夏休み 12 青い夏休みの最後へ

まさかの自由研究-6

 そしてここでようやく『恥ずかしいお願い』の意味を理解した。
 お姉さんが恥ずかしい思いをするんじゃなくて、ぼくが恥ずかしくなるっていう意味だったんだ、と。

 2人の目線の高さがおなじなのは、遥香のほうが膝立ちをしているからだ。

 だから健太郎が下を向いたときには、遥香の胸元の一部が見えるはずだったのに、それどころかブラジャーのカップそのものが視界に入ってきた。

 これはいったいどういうことだろう。

 さっきまではシャツのボタンもきちんとしていたし、下着の存在にも興味なんてなかった。

 それなのに今、目の前のお姉さんはシャツを半分脱いで、肌着を首のあたりまでまくり上げて、下着という1枚の薄い布をさらしている。

 その下はもう当然、あたりまえの常識なら、エッチで裸でヌードな、お姉さんのおっぱいがあるはずで……。

 困惑する少年を楽しむように、遥香はシャツとキャミソールをゆっくり脱ぎ落とす。

 くびれたウエスト、脇のあたりにできる皮膚のシワ、わずかに見える胸の円周までもが、かぎりなく白に近い肌色をしている。

「きみには何もしないから、もう少しだけお姉さんのお願いを聞いてくれる?」

「まつ毛はもういいの?」

「そっちはもう大丈夫になっちゃったから、ありがとう」

 遥香は健太郎の両手をつかむと、そのまま自分のほうへ引き寄せて胸に触れさせた。

 ここまできたら、どんなことが起こっても驚かないつもりで、健太郎は男の覚悟を決める。

「やわらかいでしょ?」

 彼女の言葉どおりだと、少年は赤面してうなずく。

 ブラジャーの表面の細かい刺繍やら骨ばったワイヤーのおかげで、手触りはザラザラとして落ち着かない。

 けれども下着越しの胸のやわらかさといったら、水風船とかビーチボールの感じに似ていて、しかも生温かい。
 押した分だけ返ってくる。

「わたし、すごく肩が凝ってるの。胸のマッサージをすれば楽になるんだけどな」

「これって、人助けになるよね?」

「それは、きみしだいだよ」

 室内の空気が動くたびに、贅沢な花の香りが漂ってくる。

 この夏いちばんの体験になりそうな予感に、健太郎少年は手に汗を握った。


青い夏休みの最初へ 青い夏休み 10 青い夏休み 12 青い夏休みの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前