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初めてのレオタード
【学園物 官能小説】

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数少ない男子-1


どこの大学のどこの学部でも
たいていは交流会みたいなものが存在するであろう。
もちろんこの海藍大学にも学部内交流が存在する。

美祐希が属する看護学部では、順々に自己紹介したのち
グループになって会話をしたりする小さな催しのようだ。
そんな中、一人の男子が美祐希に声をかけてきた。
「初めまして。本巣邦弘です、よろしく」
「あ…えっと、新屋美祐希です…よ、よろしくね」
普段は明るい美祐希だが、男子を前にすると緊張してしまうようだ。
(ダメダメ!大学では男子ともちゃんと話せるようにするんだ…)
ちなみに看護学部1年は50人いて、うち男子は3人のみ。
何か話題を、と模索していると、向こうから話が飛んできた。
「新屋さんて、新体操やってる?」
「え…あ、うんっ。どうしてそれを?」
「中願寺沙妃って知ってるかな?俺、あの人と知り合いなんだー」
中願寺沙妃は美祐希と違う高校で新体操部に所属し、大会でもよく競っていた子である。
「そうだったんだ。沙妃さんはどこの大学に?」
「聖理大学だよー。大学では新屋さんに勝つ、って意気込んでたなぁ」
「へぇー、じゃあ私も頑張って練習しなくっちゃ」
「それにしても新屋さんてインターハイまで行ったんだよね。
 県大は俺も観てたけど、可愛くて凄いなーって思ったよ。
 レオタードもとても似合ってたなー」
「えぇっ…そんな、照れちゃうよ…あ、ありがとう」
美祐希は顔を真っ赤にして言った。男子に褒められるのは殆ど初めてだからだ。

学部内交流も終わり、美祐希は邦弘と別れを告げた。
(すごくいい人だったなぁ…仲良くなれたかな?)
彼女にとっては、貴重な体験だったであろう。


一方、ことみが属する経済学部。
1年は100人ほどおり、大学の男子は殆ど経済学部といっても過言でない。
そして可愛くて目立つことみには、おのずと男子が集まる。
「高校はどこだったの?」
「浪原高校だよ〜」
「え、オレん家から近いじゃん!」
「部活は、部活は?大学では何やるの?」
「新体操を続けようと思ってるよ〜」
「新体操!?すげー!」「やっぱ身体柔らかい感じ?」
「まぁ毎日柔軟してるからね〜。ほら」
と言って、床で脚を180度に開いてみることみ。
「すげーすげー!!」「レオタードとか着るのー?」
「もちろんだよ〜。あのスクール水着みたいなやつ」
それを聞いてこれまた男子からは大歓声。

ことみは一躍、経済学部のアイドルとして知れ渡ることとなった。


そして医療学部に属する真由美。
こちらは新入生と希望参加の上級生とで飲み会のようだ。
お酒を飲まない(未成年だから元からダメだが)真由美は、
周りのムードに乗り切れずに部屋の片隅にいた。
それを見かねてか、1人の男子が声をかけてきた。
「楽しんでる?」
「あ、はい…。お酒飲まないことにしてるんでアレですけど」
「良い事だと思うよ。良かったらちょっとお話しよっか。
 あ、2年の山田隆です。専攻は放射能学」
「私も放射能学科です!棚橋真由美といいます。隆先輩、宜しくお願いします」
「うん、よろしくね。将来は放射線技師とか?」
「そうなんです!ずっと憧れてるんですよ〜」
「いいねぇ。ここは勉強だけでなく臨床実験とかあって大変だけど
 わからない事があればいつでも聞いてね。教えてあげる」
「ほんとですか!?やったぁ、ありがとうございますっ」
満面の笑みで嬉しさを顕わにする真由美。
「それじゃあね。また今度ゆっくりと。」
「はい!」
宴会の渦へ入っていく隆は
(よし、つかみは完璧だな、この調子で落としていこう)
と、誰にも分らないようにガッツポーズをするのであった。


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