8-6
次の瞬間、膣内の異物が暴れ出した。
「いやっ、あああ、ああっ、ひっ、あっあっ……」
こいつはすげえ、という男の声が聞こえた。
「このバイブはただのバイブじゃない。スクリュー回転をするバイブさ」
その言葉通り、優子の膣内は、ぎゅるると掻きまわされていた。
快感までもが渦をつくっているみたいだった。
もう喘ぐことしかできない口が、いやだいやだと歪むが、それは言葉にはならない。
呼吸をすれば、ひい、ひい、ひい、と情けない声ばかりが途切れ途切れに出るだけだった。
限界を超えそうだと思う暇もなく、優子はオーガズムへ達してしまった。
波にさらわれていくような感じさえした。
けれどもこれで終わったわけではない。
快楽の因子はまだ優子の体内に潜んでいるのだ。
「ああん、ううっ、くん……」
あそこがばらばらになっちゃう、こんなのだめ、こわれちゃう──。
小さな悲鳴が室内に染み込んでいく。
それは男と優子の耳にしか届かない。
「だめ、あん、ああ、いや、いく、いく、いく……」
気を失う寸前の意識の淵、そこから先はオーガズムの海だった。
優子は絶頂した。
どうにかなってしまうと思うよりも先に、どうにかなっていたのだ。
冷酷な暗闇に光が差したかと思うと、またすぐに次の暗闇がやって来る。
それは新たな官能だった。
「はあうん、あん、あん、いい、ひいい、いく、いあ、あ、いく、いくう……」
冷たい快感と、灼熱の快感が、優子を許す間もなくおそいかかってくる。
自分の体に負荷がかかるたびに、強力な官能が生まれて天まで連れて逝かされる。