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超能力変態グッズ取り扱い店
【ファンタジー 官能小説】

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気流眼鏡-2

ふふんあの変態グッズの雑貨屋め、物の価値も知らんで馬鹿な奴。
この気流眼鏡はただ気が見えるだけでなく、訓練すれば気をコントロールしたり、読み取ったりできるんじゃ。
わしは気功を長年訓練しているから、これの使い方はわかる。
わかるだけじゃなく自由に操ることだってできるんじゃ。
あの、馬鹿雑貨屋め。大損したことも知らんで、無知蒙昧の輩め。
まずわしはこれを被って骨董市に行って掘り出し物を見つけるんじゃ。
この眼鏡で見れば、骨董品がただのガラクタか値打ちものかすぐわかるんじゃ。
どれどれ……眼鏡をかけてこの古い茶碗を見てみようか。
なんだかモヤのようなものが茶碗から出ているな。
つまりこれが茶碗から出ている気流だ。
これをわしの額から出ている気流と絡ませれば、この茶碗の情報が得られるんじゃ。
ふむふむ、これは古い焼き物の真似をして作った安物か。
作った奴は駆け出しの陶芸家で、さっぱり売れないものだから名器の偽物を焼いてみたって訳か。
「爺さん、どうですか? なかなかいわくありげなお茶碗でしょう?
 3万円でどうです? 実際はその10倍はするかもしれませんよ」
する訳がない! 馬鹿らしい。おや…そこにあるぐい飲みを見せてくれ。
「ああ、これですか? これなら100円で良いですよ。形もいびつでね。
火事で焼け出された跡から出てきたもので、投げようかと思っていたところです」
投げようと思っていたなら100円はぼったくりだろう。30円やるからよこせ。
「へい、毎度あり。ところでこの茶碗どうですか? 1万円でも良いですよ」
急に下げたな。ふんとんでもない。それこそ1円の価値もないさ。
ふふふ……30円で買ったこのぐい飲み、これは掘り出し物だぞ。
焼けた煤で見づらくなってるが、銘までついている。
江戸時代中期の名工の作品じゃ。
将軍に献上されたぐい飲みの1個が廻り回って商家に伝わったものじゃ。
ふむう、明治時代になって、今のお金に直せば300万円で譲ってほしいと言われたらしいの。
結局は手放さなかったが、その後没落して家財道具を売り払ったとき、どういう訳か見落とされて物置の隅に転がっていたものらしい。
なるほどこの眼鏡は実に便利じゃわい。
 


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