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仄か
【その他 官能小説】

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 さて、どうするかな──。

 とりあえず、子どもが無事に生まれたことを、近親者に報告しなければならない。

 新幹線が出発して間もなく、私は、ポケットの携帯電話を確かめると、すぐ後ろのデッキに向かった。

 そうすることで、相席の彼女の警戒心が解ければいいという、そんな思いもあった。

 偽善をリザーブしたまま、自動ドアをくぐる。

 そのドアが閉ざされると、下心にも蓋をした。


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