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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第15話-20

「んっ……ん、んっ……は、ふぅ……ん……」
 いったいどれくらいの時間を、繋がったままキスで過ごしてきたものか。
「うっ……」
 不意に声を挙げたのは、航の方であった。
「ん……どう、したの……?」
 唇が遠く離れて、名残を惜しむような視線を航に注ぐ。その視線の先では、何かを堪えているように、片目を瞑る航の表情があった。
(あっ、航、限界なのかな?)
 挿入しながらも抽出はしなかったが、張り詰めた部分が柔らかく暖かい感触に包まれる中で、航は頂点を再び間近に見たらしい。
「いいよ……我慢、しなくて、いいから……」
「ああ……結花……」
 航も、そのつもりらしい。結花の胎内を愉しんでいたいという雰囲気もあったが、男子としての欲求の炸裂を、今は望んで止まない様子だった。
「結花……出るよ、結花……」
「うん……いいよ、航……お願い、出して……」
 限界を見ながら、それでも、全く腰を動かすことはせずに、航は最後まで上りつめようとしている。
「出して、航……」
 だから結花は、航の腰の辺りに手を触れると、そっと撫でた。
「くっ……」
 それが、契機になったものか…。
「あっ、ゆ、結花っ……う、あっ……!」

 びくびくっ、びくっ……

「!!」
 胎内に感じる航の“雄芯”が、膨張して震えた。ゴムに覆われていても、その感覚が結花にはよく分かった。
(航、出してるんだ……わたしの中で、精子、出してるんだ……)
 うっすら口を開いて、放出の快感を身体に感じている様子の航。
(ふふ、気持ち良さそう……)
 男子の射精の瞬間は、自分が感じる絶頂と等しいものだとすれば、航はその感触に酔いしれていることだろう。

 びくっ、びくっ……

 と、航の身体が何度か痙攣にも似た震えを起こして、やがて、脱力したように結花に覆いかぶさってきた。
「わっ……」
 慌ててそれを、体全体で受け止める。
「航、重いよ……」
「すまない……でも、な……」
「力、抜けちゃった?」
「ああ……こんなに、気持ちのいいのは、初めてだ……」
 腰が抜けるぐらいの射精を、結花の胎内で航は体験したようであった。
「わるいな、俺ばっかり気持ちよくなって……」
「いいよ。出してるときの、航の顔、可愛かったから」
「むむ……」
 “可愛い”といわれて、男の矜持を少し刺激された様子であったが、まだ力は入らないのか、結花の身体に覆いかぶさったままであった。
「ね、航。しばらく、このままでいたい」
「……いいのか?」
 痛みは身体に残っているし、その原因となっているものが貫き突き刺さったままでいる。
「うん。航が中にいてくれると、なんだか安心するの」
 それでも、まだ、航との繋がりを離したくない思いが、結花にはあった。
「俺も、まだ、結花の中にいたい……」
「ふふ……じゃあ、いてよ……わたしの中に、ね……」
 男女にとっての“通過儀礼”ともいうべき“初体験”は、こうして無事に終了し、それは間違いなく、二人の心身をより強固に結びつけるものとなった。



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