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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第15話-19

「お、あ……」
 航も、唐突に最奥点まで入り込んだことに、狼狽を感じているようだった。
 一番狭まっているのは、処女膜のある“膣口”であり、また、一番“径”のあるのは、“雄芯”の先端なのである。故に、そこさえ通り過ぎてしまえば、後は一気呵成に、奥までたどり着く。それがまさに、“処女膜を破る”という瞬間なのだ。
「入った……みたいだ……」
「あ、ぅ……う、ん……わかる……」
 ずきずきと内股に痛みを交えた鼓動を感じつつ、結花は、初めて男を迎え入れた胎内の状況を掴もうとしている。何かが入っている、という感覚は、間違いようの無いぐらい、はっきりとした感触として存在していた。
「航のが……中で、びくびくしてる……」
 膣の中の内壁を広げて、固いものが脈動している。ゴムを通しても分かる熱気と併せて、結花に、航の興奮具合を知らしめてきた。
「結花……」
 “大丈夫か?”とは聞かない。背中に爪が立って、引っ掻かれるぐらい、結花の体には激しい“破瓜の痛み”が走ったことはわかっている。“処女膜を裂く痛み”は、一説によれば、“唇が真っ二つに裂ける痛み”に似ているというから、想像するだけでも航は、背筋が寒くなってしまうところだ。
「あは……航に、はじめて……あげちゃった……」
「………」
 涙で頬を濡らしながら、それでも、そう言って嬉しそうに微笑む結花を見て、航は、この少女を好きになって本当によかったと、心から思った。
「ん……ん……」
 繋がったとはいえ、あまり動かずに、唇をついばみあう。
「ふふ……航、優しいんだから……」
 初めての挿入という興奮に任せて、動こうとしない恋人の気遣いを、結花は嬉しく思う。この優しい人を好きになって本当によかったと、心から思った。
「動かなくても、気持ちいいから」
「そうなんだ」
「ああ。結花の中、あったかくて、ちょっと動いてて、時々、締めてくる」
「へえ……」
 意識した動きをしていないのに、胎内では、迎え入れた“雄”をしっかりと“雌”として慰撫しているらしい。生殖という行為に対して、生命体としての本能が、そのようにさせているのだろうか。
(体は、赤ちゃん、欲しがってるんだろうなぁ)
 まだ先の話にはなるだろうし、イメージも湧いてこないのだが、好きな相手の子供を産むことは、とても幸せなことだろうなと、結花は楽しみになってきた。
(もっと、いっぱい、気持ちよくなりたい)
 航と一緒に、色んな繋がりを持っていたい。
「航、好き……大好き……」
 そんな想いが、結花の唇から、情熱となって溢れ出していた。
「俺も、好きだ。結花のこと、大好きだ」
 彼女の父親にも誓った“添い遂げる”ための“通過点”を、無事に通り抜けられたという実感がある。心の繋がりと、体の繋がりを、同調させる必要がある男女の交合は、互いを深く知る上で、欠かすことは出来ない。
「結花……」
「ん……ちゅ……」
 だから、何度も、結花にキスを送る航であった。繋がったばかりの場所は、非常にデリケートな状態になっているから、その部分での交わりよりも、心に直結しているという唇の交わりを優先したのである。
「はふ……航……わたる……ん、んん……」
 息継ぎのために唇を離しても、ほんのわずかの間を挟まずに、再びそれが重なり合う。触れ合う動きがわずかに伝播して、繋がっている場所にも、微細な振動を生み出して、結花は微かな痛みを感じたが、気にすることもなく航の身体を強く抱き締めて、口づけを交し合った。


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