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和州道中記
【その他 官能小説】

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和州記 -茸奇譚--2

一紺のいきなりの口付け。舌を突き出し、生々しく音がするほどのそれに、竜胆は苦しそうに呻いた。
逃れようにも、手首をがっちり掴まれている。
唇を押し付けたまま、一紺は竜胆の胸に手をやった。
「ん?」
胸の膨らみを感じなかった一紺は怪訝そうに眉を顰めた。見ればいつもの通り、彼女の胸にはさらしが巻かれている。
「こんなもんは、いらんやろ?」
言って、さらしを引き裂くと一紺は露になった乳房にむしゃぶりついた。
「あん!」
「もう、勃ってんで」
硬くなった先頭を、舌で転がし、時折軽く噛んでやると竜胆の身体が大きく跳ねた。
抵抗しよう抵抗しようと、考えていた竜胆であったが一紺の与える刺激に、どうしても身体が反応してしまう。
今もこうして双丘に与えられている快感に身体は言うことを利かなくなっていた。
「あ…、やぁ…んぅ!あぁッ」
「へ、かなりの淫乱ぶりやなぁ」
一紺は下卑た笑いを口の端に浮かべながら言った。
(い、一紺…)

そのもの言いはまるで別人のようで。竜胆は訝しげに眉根を寄せる。
「まぁ、その方が都合ええわ。犯しがいあるから、別に泣き叫んでもええんやけどな」
いつもの彼ならば絶対に言わないことを、竜胆の目の前にいる男、一紺は言った。
竜胆は思わず彼の頬をぴしゃりと平手で打つ。
拍子に、彼が頭に巻いた手拭がはらりと落ちた。
「…それでこそ、犯しがいがあるっちゅうもんや」
一紺は口の端を吊り上げた。
微かに赤くなった頬など意に介さず、竜胆の首筋を舌でなぞる。
痺れるような感覚。竜胆は首を退け反らせた。
「あぁん…ッ」
鼻に掛かった甘い声が出るその形の良い唇に、一紺は再び舌を差し入れる。
「どや、下の口も淋しいのと違うか?」
するりと着物の裾から手を忍ばせた。
微かな湿り気を帯たそこを指の腹で強く擦る。するとたちまち竜胆の秘所は自身の愛液でぬかるんだ。
「あ、ふぅ…ん、やぁッ!」
更に一紺は人指し指と中指の二本を竜胆の中に埋め、くちゅくちゅと言う淫猥な音を立てて出し入れを繰り返す。
「は!えらい濡れようや、もう欲しいんやろ?お○こは欲しい言うとるで」
下卑た言葉で責めながら、一紺は自分の懐をまさぐった。そうして彼が取り出したのは、小刀。
掌より少し大きめのその武器を手に、一紺は笑う。
「な…何、を」
震える声で竜胆は問うた。

「これの面白い使い方、お前知っとるか?」
彼女の質問には答えず、逆に一紺は問かける。震えながら、竜胆は頭を横に振った。
「そうか…なら覚えとき」
「あうッ!?」
言うと同時に、一紺はさやに収まった小刀の柄を竜胆の秘所に突き挿した。
「こう使うんや…」
一紺はゆっくりと小刀を持った手を動かした。
ゆっくりと、粘着くような動きで。
「あぁッ…ひぁ…んッ、ん…!」
甘い衝動が上ってくるが、しかしその緩慢な動きが何とももどかしい。
(もっと…早く…)
喉まで出かかったその言葉を理性で飲み込む竜胆。
一紺は既に竜胆の様子に気付いていたが、わざと彼女を悦ばせぬように更にゆっくりと中を掻き回す。
その度に出る音が、余計に竜胆を焦らしていた。もの言いたげな竜胆に一紺は言う。
「顔が随分と赤いな。イキたかったら、イッてもええんやで?」
達したい。早く絶頂に達したいのだが、刺激が足りないのだ。
もっと突いてくれれば、すぐに達することが出来るのに。
「あ、あぅ…」


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