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母娘指南
【その他 官能小説】

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母娘指南-8

 (それにしても過敏だ……)
これじゃ初体験同士、すんなりといかないのも無理はない。早紀の膣口が『きつい』のではなく、彼の余裕、女の扱いの問題である。守の言い訳といっていい。
(それはいけない)
早紀をあんなに悩ませて自らの未熟を棚に上げるのは男として情けない。むろん彼も早紀を責めたのではないだろう。
 いまさら言ってもしかたがない。守も不甲斐無い自分をどうしたらいいかわからなかったにちがいない。体験すればすべてうまくいく。さて……。

 どうするか。やはり『挿入』を素早くするには佳代が上になって結合する方が確実だろう。まずその実体験だ。
 全裸のまま寝室へ誘うと佳代はまず仰向けになって、立ち尽くす守にすべてをさらした。さすがに二度も射精しているのでペニスは芋虫みたいに垂れ下がっている。

「きて……」
膝をついた彼の手を取って乳房にあてがった。わしづかみで揉まれ、佳代はのけ反った。
「もっとやさしく……」
「はい……」
(ああ……感じる……)
揉まれる度に秘部が潤う。
「今度は乳首舐めて」
「はい」
乳房に息がかかり、滑らかで温かい守の口に含まれた乳首から電流のような刺激が走った。
(うっ……)
声は押し殺したが体の硬直は抑えられない。びりびりと痺れる。
 流れからいけば、次にぐっしょり濡れて疼く裂け目に舌先を望むところだが、そうなると力が抜けてしまいそうだ。ここは我慢……。

「ありがとう。あなたが、寝て」
平静を装ったが、掠れた声になってしまった。
 ペニスは半勃起といったところ。口に含んで舌を転がせばたちどころに硬くなるだろう。
 気をつけなければならないのは射精のタイミングを見極めることだ。コンドームがないのだ。ご無沙汰だったので買い置きがない。若いだけに噴射力は強いだろうから一瞬で受けてしまうこともある。

 いよいよとなって守は深く息を吐いて佳代を見上げている。ペニスは十分な硬さを取り戻していて舐める必要はない。
(いいのかな……)
早紀の顔が浮かんだが、ためらうことなく跨いで膝立ちになり、幹をそっとつまんで先端が触れないよう位置を定め、一気に沈んだ。
「ああ!」
「あう……」
確かな男根の漲りが奥深く突き刺さった。
「あ、あ、」
守が頭をもたげ、佳代の太ももを手で掴んできた。初めてくぐった女陰。思わず股間を確かめたのだろう。
(ああ、いい…)
思わず締めつけて久しぶりの感触に声が洩れてしまう。

「入った、入ってる」
「そうよ、入ってるのよ。とてもいいわよ」
腰を浮かせ、落とし込むと肉棒の実感が膣壁に伝わってくる。さらに上下した時、守の息遣いが急に切迫した。踏ん張ったように顔が赤くなった。
(出る……)
と思った佳代は猛然と動いて素早く抜き去った。
「ああ!」
直後、ひとしきりしなった一物は白い花火を打ち上げた。

 挿入は果たしたが、男としてリードする形を体験させなければならない。相手は早紀だ。胸を合わせて確かめ合う正常位であることが自然だろう。一体感、幸福感、見つめ合う初めてのセックスにはやはりその形がいい。

「ちゃんとできたじゃない」
「は、はい。ありがとうございました」
「でも、もう少し、練習した方がいいわね」
「はい」
初体験の昂奮に包まれているのだろう、まだ息は乱れ、三度放ってもその気はあるようだ。
(そうでなくっちゃ……)
彼のため、早紀のためと思いながら、自身の体もおかしくなってきている。ペニスを納めた女筒が疼いて堪らない。指南にかこつけて宙を舞う絶頂を味わいたい。
 その後、守にコンドームを買いに行かせ、復習と言いながら、風呂の絡みから始まり、体力の限界まで新鮮な『男』を貪った。

 翌朝、照れくさそうに何度も礼を言って帰って行った守はちょっと逞しく見えた。

 彼が帰った後、佳代はどっと疲れを感じて横になった。体が波に揺られているような心地よい疲労感である。下腹部の奥の方にまだ疼く感覚が消え去っていない。
(洗濯しないと……)
ちょっとのつもりが夕方まで眠ってしまった。
 その夜、旅行から帰った早紀とは、さすがにまともに目を合わせることはできなかった。

 それから数日後、朝、出がけに早紀が靴を履きながら、
「今夜は外で食べるから」
振り向かずに言った。
「そう。わかった」
(デートね……)
「いってらっしゃい」
背中を見送った。

 早紀が帰宅したのは夜半過ぎである。佳代は布団の中にいた。
(早紀……)

 朝起きて、キッチンに行くとテーブルにメモが置いてあった。
『お母さん、ありがとう。ありがとう』
(早紀……)
結ばれたんだと思った。
(よかった……)
胸に潤いを感じながら、
(よほど嬉しかったのね。二度もありがとうって書いて……)
おやっと思ったのは筆跡である。『ありがとう』の文字がそれぞれ違う。
(守さん?ひょっとして、あたしのこと……いやだ……)
頬がぽっと熱を帯びた。
 早紀のためだったんだ。それはまちがいない。
(自分も楽しんだけど……)
その点は、
(ごめんね……)
しばらくメモを見つめていて、もしかして、と思った。
(これって、早紀が仕組んだのかしら……)


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