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Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

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Betula grossa〜出逢い〜-5

笑美ちゃんを助けた次の日の放課後クラスメートの女の子が俺の方に近づいてきて
「葛城君!可愛い彼女がお待ちかねよ!」
そう言って廊下を指差した。
「えっ?」
指差した方を見ると笑美ちゃんが立っていて、俺の視線に気づくと頭を下げた。俺が近づいて行くと
「昨日はありがとうございました!これ洗濯しておきました!」
そう言ってジャージを差し出した。
「いつでも良かったのに....」
「いえそんなわけには....本当にありがとうございました!」
笑美ちゃんはジャージを手渡すと頭をもう一度下げて戻ろうとした。
「あっ!大丈夫だった?」
「ハイ....」
笑美ちゃんは不安そうな笑顔を見せて帰って行った。
「葛城!彼女が出来たんなら言えよな!」
クラスメート達が集まって来た。
「そんなんじゃないよ!」
俺は笑美ちゃんがいじめられているみたいだと告げた。
「彼女....大丈夫かしら....」
さっき俺を呼びに来た女の子が呟いた。不安になった俺は鞄を掴んで走り出していた。階段を駆け下りようとした時、踊場に佇む笑美ちゃんが見えた。
「あっ!ちょっと待って!」
俺が叫ぶと笑美ちゃんは顔を上げて驚いていた。
「今日も一緒に帰ろう!」
笑美ちゃんは一瞬嬉しそうな顔をしたが
「でも....迷惑じゃ....」
暗い顔でもらした。
「なんで?君みたいな可愛い子と帰れるのに...迷惑なわけないだろう!」
そう言って笑美ちゃんと階段を下りて一年生の教室に行こうとした時
「葛城!学校で堂々と女の子を口説くな!」
恐る恐る声がした方を見ると担任の先生が立っていた。
「葛城!ちょっと来い!」
担任が手招きをした。
「ちょっと待ってて!」
笑美ちゃんに声をかけて担任の所に行った。担任は俺の頭を抱えて
「話しは聞いた!後で詳しい話しを聞かせてくれ!」
「わかった!」
俺達は笑美ちゃんに聞こえないように話しした。
「お待たせ!帰ろうか?」
「ハイ!」
俺達が帰ろうとすると
「そこの彼女!そいつが変な事をしそうになったら大声を出すんだぞ!」
担任が叫んだ。
「なんて事言うんだよ!俺がそんな事するわけないだろう!」
「イヤわからん!健康な男なら......」
「先生と一緒にしないで下さい!このロリコン教師が!」
「お前なんて言う事を!」
怒鳴る担任を背に俺達は階段を駆け下りた。
「あっ!そうだ!君名前は?」
「三崎笑美(みさきえみ)です!」
「笑美ちゃんか....俺は....」
「知ってます!葛城さんですよね!葛城純さん!」
「そうだけど....」
「何驚いているんですか?先輩の事を知らない生徒なんてこの学校にはいませんよ!」
「そうなの?」
「ハイ!」
笑美ちゃんは声を出して笑った。
「笑美ちゃんはやっぱり笑っていた方が可愛いね!」
「やだぁもう....」
笑美ちゃんは恥ずかしそうに笑った。


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