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Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

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Betula grossa〜出逢い〜-1

「おはよう!少年!」
「あっ!おはようございます!梓さん!」
朝、コンビニに出かけた帰り、俺・葛城純(かつらぎじゅん)は城崎梓(きざきあずさ)さんに話しかけられた。梓さんは俺が住んでいるマンションの部屋の真上に住んでいる。
「昨日は幸せなクリスマスを過ごせたのか?」
「まあ....」
「おっ!出来たのか?彼女!」
「いやぁ....残念ながら....友達と騒ぎました....」
「まぎらわしい事言うなよ!」
「すいません....梓さんはどうだったですか?」
「私?....私は....仕事だ....」
「えっ?昨日は振替休日で休みだったんじゃ?」
「大人にはいろいろあるんだよ!」
「すいません....ところで....時間..大丈夫なんですか?」
「えっ?お前だってこんな所で立ち話をしているじゃないか?」
「何言ってるんですか?俺は冬休みに入っているんですけど....」
「えっ?」
梓さんは慌てて時計を見た。
「キャー!!ヤバい遅刻だ!」
「じゃあな!少年!」
梓さんは慌てて走り出した。
「慌てて転ばない下さいね!」
「黙れ!私はそんなドジじゃない!」
そんな声を背中に聞きながら俺はマンションに入ろうとした。
「キャー!」
梓さんの悲鳴に振り返ると、梓さんは見事に転んでいた。
「何やってんだか....」
俺は苦笑してマンションに入って行った。

俺は今一人暮らしをしている。今年の10月に急に親父の転勤が決まった。お袋はすぐに親父についていくと言った。俺は大学の付属高校に通っていて、成績も問題なくエスカレート式に進学出来そうだったので残る事になった。
「後、半年で卒業なのに、受験しないで進学出来るチャンスをみすみす棒にふるのは勿体無いものね!大学進学で一人暮らしを始めると考えれば、それが半年早くなったと考えれば問題ないでしょ!」
お袋の一言で俺が残る事になった。料理は好きでこれまでもやっていたから問題ないし、洗濯は全自動洗濯機という便利な物があるから問題ない。掃除は....ゴミ屋敷にならない程度にやる事を約束させられた。



「おはようございます!」
私はギリギリ間に合った。転職して今の会社に就職出来たのだが、何故そんな奇跡が起きたのか自分でも不思議だ。
「城崎さん!30分前には出社している!基本でしょ!」
お局様....いや坪根さんがイヤミを言って来た。
「すみません....」
「まったくもう....基本でしょ!基本!」
私は坪根さんのイヤミをかわして自分の席に着きパソコンを立ち上げた。
「城崎君ちょっと!」
課長に呼ばれたので行くと
「この書類、計算ミスや誤字がある!すぐに直して提出してくれ!大至急だぞ!」
課長は書類を私に突き返した。
「ハイ....申し訳ありません....」
私はドジでマヌケで....頑張ろうとすればするほどテンパってしまいミスしてしまう。自分でもイヤになってしまう。同僚達が笑っているのを見ると自分が笑われているような気がしてしまう。被害妄想だとわかっていても。




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