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Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

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Betula grossa〜出逢い〜-27

「おはようございます!」
私が声をかけると
「おはよう!ゴメンね!起こしてしまった?」
「いえ....いつもこんなに早いんですか?」
「今日は特別よ!お正月の料理の準備もしないといけないし....それにあの子の姿を見てしまうとね....」
「葛城君ですか?」
明美さんは黙って頷いた。
「昨日ひどい事言っちゃったしね....」
明美さんは自嘲気味に笑った。
「私もお手伝いさせてもらってもいいですか?」
「お客様にそんな事させるわけには....」
「気にしないで下さい!香澄さんにも言われているんです。手伝う事を条件で泊めてもらっているんで....それに料理は家でもやってますから!」
「そう....それじゃあ..お願いしようかしら....」
「はい!お願いします!」
「それじゃあ私は昂さんを叩き起こして来るから....」
私が明美さんに指示された事をしていると昂さんが慌てて起きて来て
「おはよう!」
私に一言声をかけて出て行った。
「家で料理をしているってのは本当だったんだね?」
「えっ?」
「だって....出汁巻き玉子なんか私より上手く....」
「私が出来るのはお弁当のおかずぐらいですから....」
私が照れていると
「美菜お姉ちゃんばかりズルい!」
笑美ちゃんが起きて来て叫んだ。
「私も手伝いたい!」
そう言い出したので笑美ちゃんにも手伝ってもらう事になった。驚いた事に笑美ちゃんは、私よりも上手だった。
「こんな所を義母さんに見られると....」
明美さんがそうこぼした時
「私がどうしたの?」
昂さんのお母さんが起きて来て
「それより明美さん!お客様に何をさせているの!」
「えっ!あの....」
明美さんはしどろもどろになった。
「すみません....私達が無理を言って手伝わせてもらっているんです!」
「そうだよ!美菜お姉ちゃんの言う通りだよ!私料理するの好きだから!それに知らなかった料理を教えてもらえるから楽しいよ!」
私と笑美ちゃんが言うと、葛城君達への朝食を見て
「今日は上手く巻けているね!味見させてね!」
そう言って出汁巻き玉子を一つつまんで口に入れた。
「いつもと違うような気がするけど....」
「すみません....それ私が作ったんです....」
私が言うと、驚いたような顔で私を見た。
「美菜ちゃんだったね!明美さんより上手なんじゃ....」
「出汁巻きだけですから....」
私が照れていると
「私の作ったのも食べてみて!」
笑美ちゃんが作ったキンピラを一口食べて
「二人とも料理が上手なんだね!それじゃあ私からもお願いします!料理を手伝って下さい!」
そう言って頭を下げた。
「それにしても....私の娘は何をしているのかしら....美菜ちゃんも笑美ちゃんも手伝ってくれてるのに....」
「香澄お姉ちゃんならまだ寝てたよ!」
笑美ちゃんが言うと
「これじゃあ..まだまだ嫁に行けそうにないね....」
そう言ってため息をついた。
「まっ....あの子がいても邪魔なだけだから....4人でやろうか?」
「はい!」
私達は返事した。
「義母さん何から始めましょうか?」
明美さんが尋ねると
「その前に朝食を食べてきなさい。それだけあれば5人で食べても十分でしょう!さぁ急いで!葛城君は寝ないで稽古してるんだから!」
私達は言葉に甘えて葛城君達と一緒に食事を取る事にした。


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