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Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

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Betula grossa〜出逢い〜-26

「よっ!少年!」
裸の梓さんが笑顔で立っていた。
「純兄ちゃん....」
笑美ちゃんが恥ずかしそうに裸で立っていた。
「葛城君!」
姫川さんが裸で俺を睨みつけていた。
「いつまで見ているんだよ!」
香澄さんが裸で殴りかかってきた。
そこで目が覚めた。慌ててトランクスの中に手を入れて確認すると、暴発はしていなかった。携帯を見ると12時過ぎだった。再び眠ろうとするが、目を閉じると4人の裸が浮かんできて眠れなかった。俺も健康な男だ。そういうものに興味がないわけではない。しかし神楽を奉納する日に自分で処理するのは自分が穢れてしまうようで出来なかった。
「こんなんじゃ寝てられないよ!」
俺は起き上がり布団を片付けて神楽の稽古をする事にした。どうせあのまま寝ていても同じ事だ。それなら煩悩を振り払うためにも体を動かしたほうがいい....そう考えた。ストーブをつけたが凍てつくような寒さが俺を包んだ。しかし体を動かしているうちに寒さも感じなくなった。



「美菜ちゃん、いつまでも怒っていないで許してやれよ!あいつもわざとじゃないんだから....」
香澄さんが私に話しかけてきた。
「それはわかっているんですけど....」
私もそんな事はわかっていた。葛城君が入浴中の私達を覗いたわけじゃない。葛城君が着替えている時に、私達が風呂からあがっただけ。そんな事はわかっている。しかし明日どんな顔をすればいいのか....恥ずかしさを隠すために怒っていたのだった。
「香澄さんは恥ずかしくないんですか?」
「えっ?何が?」
「葛城君に裸を見られて....」
「別に!」
「えっ?どうしてですか?」
「美菜ちゃんや梓みたいに出るところが出ているなら別だろうけど....私みたいな洗濯板のような体に興味ないだろうからな!」
香澄さんはそう言って苦笑いした。
「それなら私も一緒だ!」
笑美ちゃんが口を開いた。
「いや..笑美ちゃんは特殊な嗜好を持つ男が....」
「特殊な嗜好?」
笑美ちゃんが不思議そうな顔をした。
「香澄!」
梓さんが窘めると
「笑美ちゃんはまだ知らなくていい世界だよ!」
香澄さんが言うと
「ふうん....」
笑美ちゃんは宿題を続けた。
「美菜お姉ちゃん..ここわからないんだけど....」
「えっ?どこ?」
私は笑美ちゃんにわからない所を教え始めた。
笑美ちゃんに宿題を教えた後、私達は眠りについた。私は少しウトウトしたもののなかなか寝付けなかった。トイレに行きたくなりフリースのジャケットを羽織って廊下を歩いていると、葛城君が泊まっている部屋の灯りが点いている事に気づいた。窓のカーテンに葛城君が動いている影が映った。渡り廊下を歩いて行って、カーテンの隙間から覗くと、葛城君は神楽の稽古をしているみたいだった。真剣なその表情に私は目を奪われた。しばらく見ていると、後ろからコートをかけられた。振り返ると梓さんが立っていた。
「風邪ひくぞ!」
梓さんは笑顔を見せて
「こんな真剣な姿を見てしまうと怒れないよな!」
「はい!」
私は自然と頷いていた。
「さあ行こうか?」
梓さんに従って部屋に戻った。
部屋に戻った後、少し眠ったが物音で目が覚めた。起きて行くと明美さんが食事の用意をしていた。


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