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ゆえとナオさん part2
【同性愛♀ 官能小説】

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第5話-1

早朝のスタート地点には、人が集まってきています。
男子も女子もみんな強そうです。

「疲れは無いし、しっかりご飯食べたし、トイレも完璧に済ませたし、
あとは練習でつけた力を出し切るだけだね」
「コツコツ練習してきましたからねぇ」
ナオさんは、学校の帰りにジムに寄ったり、朝早く起きて走っていました。
休みの日は、私と美さきちゃんは小径車でついていって、長い距離の練習もしました。

肩周りやももは一回り大きくなって、顔も締まって、頬骨が浮いています。
あるいはこれが、ナオさんの本当の姿なのかもしれません。

「じゃあ、行ってくるね」
私と美さきちゃんの手を取ります。
「どうちゅう…ごぶじで…」
「ケガしないでくださいね」
「うむ、まいる。あ、これ預かっといて」
服の下からベルトを外します。例の隠し投げナイフです
「オウムにイタズラされたら、反射的に射ち落としそうだから」
「置いてったほうがいいと思います…」

ナオさんはウインドブレーカーを脱いで渡します。
「えっ?ひょっとして、ナオさん、ノーブラ!?」
「そうだよ、暑いし。トレーニングでおっぱい小さくなって揺れないし、アハ」
「ダメですよ、若い女の子がそんなの」
「大丈夫だって、こっちはみんなノーブラで走ってるよ」
「ダメー!!絶対にダメです!許しません!
ちょっとこっち来てください!せめて、バンソウコウを貼ります!」

ナオさんを草むらに引っぱっていって、先っぽにバンソウコウを貼ります。
「もう、ナオさんは美人なんですから、余計に刺激したらダメです。
みんな、人一倍元気な人たちなんですから」
「えー?まぁ、ゆえがそう言うのなら仕方が無いなぁ。汗かいたら取れちゃうよ」
「スタートのときだけでも、です」
ナオさんはちょっと変わった人ですが、私のお願いを聞いてくれるので助かります。

スタートの合図で、みんな山の中に駆け込んでいきました。



ゴール地点で待っていると、男子のトップが帰ってきます。
みんなで拍手で迎えます。2位3位の選手も帰ってきます。みんな輝いています。

「放送でナオさんの名前を呼んでいるけど大丈夫かなぁ。上位のほうなのかなぁ」
次々と男子が帰ってきます。
「ナオさん、きた…」
「ほんとだにおいがする」
姿はまだ見えませんが間違いありません。汗をたくさんかいているのでわかります。
男子は犬小屋の臭いがして閉口します。
すぐに姿が見えます。
「ただいまー!!ヒャッハー!」
なんとナオさんは女子1位で帰ってきました!総合でも20番以内です!
「すごいです!ナオさん!まさか女子トップでゴールなんて!」
「コングラチュエーション!」「ナイスラン!」「グッジョブ!」
みんながナオさんのことを讃えて、拍手で迎えます。
ナオさんの前後にゴールしたランナーが、ナオさんに握手を求めています。
きっと素晴らしい勝負だったのでしょう。
「すげえ…やっぱりナオさんはクノイチだ…」



夜に、日本人参加者で打ち上げをしました。町で一番のレストランです。
みんなはナオさんに、日本でも大会に出るように勧めますが、
ナオさんは、勉強を第一にしたいので、と断っています。
みんなもったいない、といいますが、ナオさんは目立ちたくないのでしょう。

「NZビーフってしつこくなくておいしいですねぇ。日本だと油っこくて避けますけど」
「鹿肉…うまい…」
「NZって食べ物がどれもおいしいですよね。素材がいいんだなぁ」
「おいしいから輸出ができるんだね」
「マッスル貝おいしいなぁ。これなら簡単だから、明日キッチンでやってみよう。
セロリで臭みを消しているんだね」

「ああ、もうだめ。電池切れだぁ」
ナオさんはホテルのベッドに突っ伏します。
「ナオさん良かったですね、力が出し切れて。ナオさんが力を持て余してたの知ってたし、
目立ちたくないから外国のレースを選んだんですよね」

ナオさんは目を閉じたまま、笑います。
「ありがとう。ゆえが解ってくれるから私は幸せ。満足よ」
よっぽど疲れたのでしょう。ナオさんは、そのままヨダレを垂らして寝てしまいました。
私はナオさんにブランケットを掛けて、
ナオさんの頭のにおいをかいでから、美さきちゃんと寝ました。


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