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コスプレイヤー痴獄堕ち
【調教 官能小説】

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恭介とマドカ-1

 まだ6月の半ばだというのに、真夏のように鋭い西日が渋谷駅前を照らしていた。
 上条恭介は額から吹き出る汗を拭い、Tシャツの上に羽織っているベストのボタンホールに引っかけたサングラスへと手を伸ばす。偏光フィルターで目元に突き刺さっていた光が弱められると、薄めていた瞼を見開いた。
「やっぱ、どっかの店で落ち合うことにしときゃ良かったかな…」
 独りごちる恭介の薄暗闇の視界に、行き交う車が巻き上げた砂塵が舞う。「今年は観測以来の空梅雨」だと朝のニュースが告げていた。街路の植え込みに行われる散水も、水不足のため中断されているという。
 恭介が待ち人をしているここ渋谷は、谷底になるため元々埃が溜まりやすい。そこへこの異常気象である。埃除けのマスクをしていない人間を捜す方が難しい。恭介はその希少な方の一人だった。
「メールをして、待ち合わせ場所を変えようか」と思わなかった訳ではない。それを押し留めたのは「昔テレクラで鳴らした」という不良仲間の先輩の教えだった。
「ハチ公前とかアルタ前とか、待ち合わせなのになんで探しにくい人混みを指定するか解るかあ?恭介。もし、実際に現れた相手が二目と見れないブスだったときに「人違いです」って逃げられるだろお?」
 カカカ、と笑いながらアルコール臭交じりの声で先輩は言った。「俺も、テレクラでナンパするときはそうするッス」赤ら顔でそう答えたのが高校生の時。そして十年後、恭介は渋谷のモヤイ像の前でネットで知り合った女が現れるのを待っている。
 今年の恭介は、成人して初めて訪れた日照りに悩まされていた。空梅雨に、ではない。それはそれで苦労させられていたが、より深刻だったのは「女日照り」の方だ。
 恭介には高校の頃から付き合っていた、美樹という彼女が居た。互いの若さゆえ、些細なことで喧嘩したりでくっついたり離れたりを繰り返してはいたが、それでもいつの間にか縒りを戻すというのが常であった。だが、今回の喧嘩はそれまでのとは様子が違っていた。恭介の方が先に折れ、美樹に連絡を取ろうと試みても電話もメールも繋がらないまま、早くも3ヶ月が過ぎようとしていた。
 美樹は気の強いオンナだった。その上、まだ悪ガキだった頃の恭介を知っているので言動に遠慮がない。非は恭介にもあって、美樹の世話焼き女房っぷりに甘えていたところもある。「感謝が足りない」というのが美樹の言い分で、「別に俺の方から頼んだわけじゃない」というのが恭介の思うところだった。
 苛立ちを紛らす為に出向いたクラブでオンナを調達しようとモーションをかけてみるが、どういう理由か上手くいかなかった。女友達が言うには「美樹と付き合ってた頃の恭介は余裕あったもん。今はそうじゃないから、警戒されるって。女は敏感だし」ということらしい。
 暇を持て余した恭介が手を出したのが、ソーシャルゲームだった。スマートフォンや携帯電話で簡単なゲームを楽しみ、他のユーザーとの交流を楽しむというものだ。一応、ゲームの規則では「出会い禁止」をうたってはいるが、抜け道はいくらでもあった。
 その裏技を使って、一人の女性ユーザーにコンタクトを取った。携帯で撮影した顔写真を互いに交換し、音声通話で声も聞いた。ネット上で女性ユーザーになりすましている男、いわゆる「ネカマ」ではないらしい。ハンドルネーム、ネット上で使われる仮名で「Rin」というそのオンナから送られてきた写メをじっくり品定めして、恭介は会ってみる気になった。「お風呂上りですっぴんだから」と前置きして送られた画像は、ノーメイクの割にハッキリした目鼻立ちが印象的な顔が写っていた。
 恭介の目的は無論、セックスだ。その渇きが癒せればいい。耐えかねて商売女を抱くというのは、プライドが許さなかった。


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