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『清子と、赤い糸』
【幼馴染 官能小説】

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『清子と、赤い糸』-33



「まーちゃん、憶えとる……?」
 清子は岡崎の身体に跨りながら、繋がっているところを前後に動かしつつ、妖艶な微笑を浮かべて、語り続けている。
「な、なにを、だ?」
 “大樹”を縦横無尽に刺激してくる清子の腰使いに、岡崎は早くも、“白旗”を上げたい気分になっていた。
「ウチの、んぁっ、な、中に、んふっ、初めて、入ったときのことや……んっ……」
 自らの腰使いによって沸きあがる快楽を受け止めながら、清子は言葉を続けている。
「すぐに、“出した”ことは、憶えているよ」
「はは……んっ……そうやったなぁ……」
 腰の動きが強くなってきた。今は股下に跨いでいる愛しい人との、“初めてのセックス”を思い出して、ノスタルジーに包まれながら、その時とは違う“性の熟練度”を、腰の動きが表していた。
「清子は、憶えてるか……?」
「あンッ、あっ、し、したからっ、つかんといてぇっ……!」
 岡崎が下から突き上げてくる動きを浴びて、清子の背中が快楽に反りあがった。
「い、いまは、まーちゃん、ウチの“おうまさん”なんやから、動いたら、あかんよっ……!」
 頬を膨らませて、可愛く抗議の表情を見せる清子。
「わかった、わかった」
「んぁんっ! わ、わかっとらんやないのっ……あ、あぁん……!!」
 二度、突き上げを食らったところで、岡崎の動きは収まった。
「も、もぉ……ウチが、まーちゃんのこと、気持ちよくしたいんやから……」
 “後背位”で存分に“串刺し”になったそのお返しとばかりに、清子は望んで、岡崎を下に組み敷く“騎乗位”となっているのだ。ちなみに、清子はこれを、“おうまさんごっこ”と言って、気に入って悦んでいる。
「んっ……あふっ……え、えっと、なんか、いうとったよなぁ……?」
「ああ。清子は、初めて、その、イッたときのこと、覚えてるかな、と」
 初めて“中に出した”ことを聞かれたのだから、その代わりとして、岡崎は聞きたかったのであろう。
「“しぬ”言うて、まーちゃん、びびらしたときのことか?」
「そうだ」
「ふふ……憶え、とるよ……ん、んんっ……」
 “破瓜”を終えてから、三度目の交わりで、清子は初めて、岡崎と繋がった状態で“エクスタシー”を味わった。それは、ひとりでする時の何倍もの心地よさで、しかも、何度も体の中で弾けて来たので、清子は思わず“ウチ、しぬぅっ!”と叫んでしまったのだ。
 しぬ、と、言われて、岡崎は本気で心配をした。ベッドに体を完全に沈ませて、身動きを止めた清子の様子に、狼狽することしきりであった。
「あんとき、んんっ、ウチ、あんっ、“失神”したんよ……あっ、んぁっ……」
 淫らな腰の動きは継続したままで、清子は、昔語りを繰り返す。
「頭の中、ぼぉっとして、こんな、気持ちええの、んっ、ほんと、初めてで、“しぬ”かと、おもったよ……あ、ああぁっ……!」
 追憶の中に混じる、清子の悶え。その昂ぶりは間違いなく、上昇曲線を描いている。
 ぐちゅぐちゅ、と、淫らに響く粘り気の強い水音が、滑らかにして艶かしい二人の繋がり具合を、実に如実に、表していた。
「まーちゃんの、チ×コ、固いわぁっ、ウチの中、グチョグチョにしてくれるんよっ、ホ、ホンマに、きもちええ、きもちええよぉっ……!」
 腰がもう、どうにも止められない。深々と中に突き刺さった状態で、腰を動かすものだから、自分の胎内の至る所をその硬直した“大樹”がこれでもかとばかりに刺激してくるので、岡崎が微動だにしなくとも、清子は深い満足を持って、快楽を愉しむことができた。


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