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透明な滴の物語
【同性愛♀ 官能小説】

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深夜のナースステーション-2

浣腸はナースステーション横の処置室で行われた。
暗い病室と違い、白々とした蛍光灯の下に引き出された佐和子は、隠しておきたい浣腸処置もすべてが晒されてしまうかのように感じ居たたまれなかった。
忘れたころに廊下を歩く音が聞こえるだけで、院内は静まり返っている。
誰にも知られたくない。
皆が寝ている時間にされるだけマシかと思うようにした。
佐和子は固い処置ベッドの上で横になりながら、浣腸の準備をするベテラン看護師の背中を見ていた。
看護師が佐和子に説明した。
「産後に便秘で悩まされる患者さんって多いのよ。だから心配しなくて良いのよ。…ちょっと待っててね。いま浣腸温めているところだから」
佐和子は今の自分の存在が堪らないとでもいうように、大きく息を吐き出しながら言った。
「本当にごめんなさい。こんな夜中に。大変なことさせちゃって」
使い捨てであるディスポタイプの浣腸を湯煎しながら看護師が振り返る。
「浣腸のこと?私たちはいつもの仕事ですから。それにあなたの場合、先生から、朝まで待って排便がないようなら浣腸してください、と言われていたのよ。さあ、温まったわ。そろそろ良い頃ね」
佐和子は看護師が透明な液体が充填されたプラスチック容器をワゴン台に置くのを見た。
ずいぶん大きなものに見えた。
長いチューブが目に入ると核心から逃げるように目をそらした。

「はーい。壁の方を向いて横になってねー。膝もっと曲げてね」
看護師が一つ一つ指示してくれるので分かりやすかったが、誰にも聞かれたくないと願った。
パジャマの下とショーツが膝まで下ろされると佐和子の白いお尻が露わになった。
背後で看護師が浣腸のチューブに潤滑剤を塗っている気配が感じられた。
「痔があるかどうかだけ、ちょっと確認させてね」
そう言いながら看護師は手で佐和子の尻を開き、潤滑ゼリーを塗りながら痔を確認した。
ゴム手袋を嵌めた看護師の指により、ひんやりとしたゼリーが尻穴に塗られる。
佐和子は思わずため息を吐いた。
「大丈夫なようですね。便秘だと痔が心配だから…」
看護師は自分の指のゼリーを拭うと、ディスポ浣腸を手に取り佐和子に声かけした。
「はい、それでは浣腸しますね。大きく息をしていてくださいねー」
佐和子の尻が再び広げられ、チューブの先端が尻穴の中央に狙いを定めると、そのまま尻穴から侵入していった。
胸の高鳴りが行き場を失ったかのように佐和子は息を吐いた。
かなり奥まで入ってきたように感じられた。
「はい。お薬入りますよー」
看護師がディスポ浣腸のジャバラを押し潰しながら浣腸液を佐和子の体内に送り込むと、じんわりと腹の奥底から温かい液が広がっていく。
「あ!なにこれ、気持ちいい」
佐和子は予期していなかった意外な感覚に一瞬驚いた。
まるでお腹の中から温められているようだ。
しかし、しだいに浣腸液は薬液としての本領を発揮し始めた。
下剤と違い、あっという間に便意を起こさせる優秀な便秘薬としての力である。
佐和子はお腹の奥で浣腸が効き始めたことが分かった。
「もうちょっとですからね。頑張りましょうねー」
看護師がそれを見越したかのように励ます。
薬液がすべて注入された。
「はい、終わりました。抜きますからね」
ゆっくりと管が引き抜かれる。
肛門を通る時に感じる長々としたチューブの感覚が、尻から浣腸を挿入されていた長さを証明しているかのように感じられた。
塗らついたチューブの先端が肛門から出る瞬間、まるで浣腸が終わった合図であるかのように、湿って弾けるような音がした。
「いや!」
その音により、心の中で耐えていた羞恥心を言い当てられたかのような気がし佐和子は思わず声を上げた。
看護師は折り重ねたトイレットペーパーを佐和子の肛門にあてがうと悪魔の宣告をした。
「できるだけガマンですからね。そうじゃないとお薬だけ出ちゃって、もう一度浣腸ですよ」



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