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『桃子記念日』
【痴漢/痴女 官能小説】

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『桃子記念日』-23


「………」
 タクシーの座席に腰を下ろす桃子は、茹で上がった顔を俯けていた。
「おにいちゃん、ごめんなさい……」
「どうした? さっきのことか?」
「う、うん……」
「気にするな。まあ、“マナー違反”はしてしまったがな」
 路上で“大”も“小”も垂れ流し、フンの後始末をしないまま放置してきてしまった。“おいぬさん”の飼い主としては、当然ながら、批判を受けるべき行為である。
 その後、しばらくしてコンビニを見つけた宗佑は、桃子をトイレに行かせるのではなく、汚れたところを拭くための道具一式を用意して、建物の暗がりに彼女を運び、時間を置いてしまったことで“かぴかぴ”になってしまった股間と尻を、丹念に綺麗にした。
 そして、落ち着きを取り戻した桃子を連れて大通りに出ると、タクシーを拾い、“目的地”までそれで向かうことにした。
「日の高い時に、“あれ”をしたのは、初めてだったからな」
 宗佑が言うのは、“露出プレイごっこ”のことである。町が寝静まった時間帯に、人気のない裏道を使って、全裸の桃子を連れて歩いたことは何度もあったが、人目がつきやすい日中に、全裸でないとは言え、桃子の痴態を見せながら歩いたのは、確かに初めてのことだった。
「なんだか、桃子、おかしくなっちゃったの……それで……」
「“おいぬさん”に、なったわけだ」
「う、うん……」
「ふふ、可愛いな、桃子は」
 運転手が内心“?”を連続して張り付ける、桃子と宗佑の会話であった。
「えっと、おにいちゃん、何処に行くつもりなの?」
 話が一段落したことで、なかなか聞き出せなかった今日の“目的地”について、桃子は初めて触れてみた。なにしろ、電車の中では“痴漢ごっこ”をしていたし、一旦降りた駅では“焦らしプレイごっこ”に加えて、普通のセックスをしていたし、駅から歩いて離れた後も“露出プレイごっこ”と“おいぬさんのお散歩ごっこ”を、立て続けにしてしまっていて、別の意味で“落ち着かない”状況だったのだ。
「まあ、ついてからの“お楽しみ”というところかな」
「お、“お愉しみ”……?」
 ごくり、と桃子が喉を鳴らした。彼女はどうにも懲りていない。
「想像してる字が、違うぞ桃子」
「わ、わかるの!?」
「わかるさ」
 顔を見ればな、と宗佑は言葉を繋げた。
「おふたりさんは、“きょうだい”なんですかい?」
 ようやく割り込める雰囲気を感じ取ったか、運転手が会話に入り込んできた。
「ハハ、やっぱり、そう見えますか」
「違うんで?」
 “きょうだいですか?”という言葉は、良く訊かれることだったので、そのまま“そうです”と応えることが普通だった。だから、宗佑がいつもと違う切り返しを、運転手に対してしたことに、桃子は少しばかり怪訝な表情をしていた。
「俺たちは、こう見えても“夫婦”なんですよ」
「!!!」
「おぉー、そいつはどうも失礼しました。てっきり、“きょうだい”かと思っちまいやした」
「まあ、妻とは“いとこ婚”になるんでね。それも、歳が離れてるせいなのか、いまだに“おにいちゃん”と呼ばれて…。困ったモンですよ、ハハハ」
「おやおや、旦那さん、鼻の下がのびていやしませんか?」
「おっと、これは、失礼」
「“いとこ婚”は鴨の味って、言いますからねえ」
「その通りだから、ほんとうに、困ったモンです」
「「ハッハッハ」」
「………」
 いつもの“戯れ”なのかと最初は思った。しかし、運転手と妙に息のあった掛け合いをしている宗佑には、その様子は全く感じられない。


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