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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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選択-8

「ね?ゼインは?」

 丁度、キャラの口からゼインの質問が出て、カリーは一瞬にして表情を曇らせた。

「1人で……行ったみたい……」

 それだけ言ったカリーは、キャラの胸にしがみついて泣き出してしまった。
 泣いてる場合じゃない、と気を張っていたが、ポロは笑うしキャラに会えるしで感情が爆発してしまったのだ。
 ぐすぐすと泣きじゃくるカリーの背中を擦ったキャラは、とりあえず落ち着く為に休憩を取る事にした。


 魔導師2人が木や草にちょちょいと魔法をかけて、簡単な東屋を作りお茶やお菓子を準備する。
 魔法慣れしていないカリー、スラン、ポロはおとぎ話のような光景に目をパチパチさせた。

「では、お嬢さん方どうぞ」

 うやうやしく手を差し出すアースにカリーとポロは顔を赤く染める。
 ゼビアの女ったらし魔導師の笑顔は、結婚後も効果抜群だ。

「やめろ」

 それを見たキャラはゲシッとアースを足蹴にして、さっさと東屋内の椅子に座る。
 全員が座ったのを確認すると、ケイはコホンと咳払いした。

「えっと……とりあえず紹介するな?こちら、ファンの姫君で今はゼビア王妃専属近衛騎士のキアルリア様。で、そのダンナのゼビア次期国王代理の魔導師アース。こっちが元暗殺者シグナーの『赤眼のカリオペ』のカリー、同じく元暗殺者『ログの黒い鷹』スランバート」

 なんか紹介だけ聞くと凄いな、とケイは改めてそうそうたるメンバーを眺める。
 王族関係者と暗殺者……この2組は敵対しててもおかしくない関係だ。

「キャラ、結婚したんだぁ?」

 そういえばケイが禁断の恋の話をしていたのを思い出したカリーは、涙を拭いてキャラを見る。

「幸か不幸か」

「不幸にした覚えはねぇぞ?」

 軽いテンポで言い合いをするキャラとアースを交互に見て、カリーは少し微笑んだ。
 3年前は冷たい雰囲気をまとっていて、どこか近づき難かったのに、今は暖かく柔らかいオーラだ。
 言葉使いが乱暴なのは相変わらずだが、もう男に間違われる事はないだろう。

(幸せそぉ)

 これは是が非でもゼインに見せてやらなければいけない。
 カリーは、バッと顔を上げて事情を説明し始めた。



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