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アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

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選択-15

「はっ……」

(コイツ……チビの真似してんのか?)

 行動はともかく、話してる事とこの構図は過去にしたゼインとスランのやり取りだ。
 どうやらゼインの記憶を読んだらしいが、カリーとの会話を考えると、それは音声情報だけで視覚情報は無いようだ。
 だから、カリーを見ても直ぐにカリーだと分からなかったのだ。

「ゼロは……君の事も好きみたいですね」

「は?」

「……特別……と思っているみたいです」

 ゼインの顔で思ってもみない事を言われ、スランは思わず赤くなった。

「なっ……」

「ああ……君もまんざらではないと?」

 ゼイン=ザルスはゆっくりと顔を近づけて、スランの目を覗き込む。

「人間の目は口より雄弁ですね?やはり君も消さなければ……」

 赤くなったスランの顔が、今度は怒りで赤くなった。

「てめぇの目は何も語っちゃいねぇが……なっ!!」

 スランは言葉の最後でゼイン=ザルスの両太股を抱えて、グイッと持ち上げる。
 ぐるんと回転して離れた2人は、そのまま後方へ跳んで距離をとった。

「スラン!!」

 2人が離れたのを待っていたかのようにエンが声をかける。
 その瞬間スランの背後から熱気が迫った。

「ぅわっ」

 慌てて伏せたスランの背中の上に何かが覆い被さり、同時に轟音と熱気が彼を襲う。

「ゼイン!!」

 カリーの悲鳴が聞こえるが熱気が凄くて目が開けられない。

『キュ』

 そのスランの身体がフワッと宙に浮いた。

「あ?!」

 そのままポーンと放り投げられたかと思ったら、赤いドラゴンの背中に乗っていた。

「大丈夫〜?」

 そこにはエンも乗っており、ゼイン=ザルスから目を離さずにスランに問いかける。

「あ……あぁ……大丈夫……って、チビは?!」

 スランはエンの視線を追ってゼイン=ザルスを確認した。
 渦巻く炎の中……薄く球体の膜に覆われたゼイン=ザルスが悠然と立っている。
 カリーとスランはゼイン=ザルスの無事な姿に安堵しつつ、どうやったら無事にゼインからザルスを離れさせる事が出来るのか……と、途方にくれた。



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