〈人形と玩具〉-13
数時間前に見た奇妙な夢。
あの眼球が今まで姦された女の物だとしたら、さっきまでの凌辱の最中に掛かってくればいいではないか。涙の雨を降らせ、この船を沈めてみせればいい。
……何も変わらない。
海も空も穏やかで、船室の狂乱など素知らぬふりを決め込んでいる。
全ては順調に進んでいる。
架純の身体は綺麗なままだし、瑠璃子もサロトに差し出す前に股間を洗い、衣服を着せれば〈使用済〉とは気付くまい。
あと数日の航海では瑠璃子を便器に使い、その清掃は架純に任せればいい。
『さあて、そろそろ要員交代の時間か?』
また瑠璃子には鬼畜達が群がり、肉体を消耗させながら快感を生み出す為に使われる。
鉄壁の檻は獲物を飲み込んだが最後、決して逃がしはしない。
何処までも鬼畜達に従順な、巨大な檻だ……。
《終わり》