投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『詠子の恋』
【スポーツ 官能小説】

『詠子の恋』の最初へ 『詠子の恋』 26 『詠子の恋』 28 『詠子の恋』の最後へ

『詠子の恋』-27


「綺麗だな……女の人って、なんでこんなに、綺麗なんだろう……」
「こうクン……」
 毛深いことを“綺麗”だと言われて、詠子は胸を高鳴らせた。
 ふぅ、ふぅ、と、陰部に吉川の洗い息遣いを感じる。“Vゾーン”を覆う黒毛絨毯が、その息を浴びて、わずかに靡いていた。
「よみに、入れたい」
 吉川の興奮も、頂点に達したのだろう。女性の陰部を目の当たりにしているから、それも頷ける話である。
「………」
 垣間見た吉川の腰間に聳える、雄々しくも禍々しい象徴が、自分の中にいよいよ入ってくる…。それを想像した詠子は、恥じらいを超える緊張に、その体を硬直させた。
「よみ……」
 吉川が立ち上がって、詠子の体を優しく抱き締めながら、そのままベッドの脇に移動して、彼女の体を横たえる。
「ちょっと、待ってて」
 興奮は抑えきれないのであろうが、辛うじて残った冷静な部分を奮い立たせ、いつの間にか手にしていた避妊用のゴムを取り出し、それを、慣れた手つきで己に装着させる吉川であった。
 禍々しい姿がそれによって緩和され、詠子の緊張を多少は和らげる。だが、先ほどから一言も発していない様子を見れば、いよいよ迎えようとしている処女喪失の瞬間に対して、言い知れない感情に包まれて、それが逆に、彼女を落ち着いたような雰囲気に見せていた。
「よみ、いくよ……」
 吉川の身体が、ベッドに横たわる詠子に覆いかぶさってくる。
「ん……」
 その指が、黒絨毯の真下にある詠子の入り口を探るように、蠢いた。身体は正直に反応して、吉川の指に滑らかな感触を与え、準備が出来ていることを知らしめる。
「よみ……」
「あ……」
 ゴムに覆われた固い先端が、濡れた膣口に押し当てられた。いよいよ、彼の身体が自分の中に入ってくる、と、まるで音楽会の本番が始まる瞬間の緊張の最頂点に、詠子の精神は達した。

 ぐ、に……

「!!??」
 刹那、股の間が裂けるような痛みが詠子の全身に襲い掛かった。おそらく、先端部分が入り込んだだけなのだろうが、信じられないくらいの痛覚に、詠子の身体が絶頂のときとは違う硬直を起こした。言葉が全くでなかったのは、それぐらい激しい痛みだったということだ。
「よ、み……?」
 その反応を見て、吉川はすぐに察したようで、挿入する動きを途中で止めた。
「えっと、よみ、あの……」
 愛撫を受けていたときの反応と、ベッドの上で落ち着いたような雰囲気だったから、“その可能性”についての考慮はなかった。
「初めて?」
「………」
 痛みの余韻が残るため、頷きでそれに返す詠子。
「ご、ごめん」
 かなり性急な挿入だったと自覚のある吉川だったので、詠子の身体にどれほどの痛みを走らせてしまったのか、想像できなかった。
「ううん、いい……いいんだよ……」
 しかし、詠子はそんな吉川を責める気持ちなど毛頭なかった。たしかに、想像以上の苦痛に驚きはしたが、それを厭う想いはなく、好きな男に処女を捧げるという最高のシチュエーションに、詠子は酩酊を始めていた。
 愛読している“素浪人・新五郎”のヒロイン“お詠”のように、身体の痛みにさえ幸せを感じて、心を震わせていたのだ。


『詠子の恋』の最初へ 『詠子の恋』 26 『詠子の恋』 28 『詠子の恋』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前