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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第14話-13


【 隼 】|100|   |   | |
【猛 虎】|010|   |   | |

 “隼リーグ選抜チーム”対“猛虎リーグ選抜チーム”の試合は、まずは序盤の3イニングス目までを終了した。
 初回こそ、岡崎に初球先頭打者本塁打を喫した、“猛虎リーグ選抜チーム”の先発投手・陵 清子であったが、以降は“ナックル・パーム”によって相手打線を手玉に取り、失点を許さなかった。
「アウト!!」
 3回の表に、岡崎と二度目の対戦をすることになったが、フルカウントまで粘られはしたものの、最終的にはファースト・ライナーに打ち取ることができた。
(でも、芯食われた当たりやったな…。さすが、ウチの、愛しの旦那サマやわ)
 3回の表で、お役御免と決まっていた清子だが、岡崎と2打席も対戦できたこともあいまって、非常に満足したマウンドになったようだ。
「スリーアウト!!! チェンジ!」
 一方、“隼リーグ選抜チーム”の先発を務めた関根は、猛打で鳴らす相手チームに対して、5安打を喫したものの、こちらも1失点で凌ぎきった。
 徹底的に外角の厳しいところを突く投球は健在で、何本か痛打は浴びたが、岡崎と田村が構成する、“超鉄壁”にして広い守備範囲の二遊が、ヒット性の当たりを何度もアウトにしていた。
「あの二遊間を抜くのは、至難だぎゃ」
 “猛虎リーグ選抜チーム”の世良田が、同僚の本多に呟いたものである。“アラ・イガ”としてプロで名高い鉄壁の二遊間、名古屋ドルフィンズの荒川・井形コンビをそこに投影したのも、無理はない。
「よっしゃ! 次は、俺の出番ですな!!」
 4回の表が終わるや、勢い込んでマウンドに向かったのは、櫻陽大の相模大介であった。
 1回生ながらも選抜チームに選出された相模は、投手成績において、“最強の左腕”天狼院隼人と、“最高の右腕”草薙大和に比肩する数字を残している。立ち上がりの制球の悪さが顔を出すところを除けば、“隼リーグ”を代表する投手であることは間違いない。
 ちなみに、天狼院隼人は、前期日程終了後に軟式野球部を引退しており、今回の選抜チームには選ばれていない。その理由については、“第11話”を参照されたし、である。
「あまり調子に乗るんじゃないぞ」
「わかってますって、仲里先輩!」
 この回から、響に変わって守備につくことになった捕手の仲里は、浮かれた様子の後輩を、心配することしきりであった。立ち上がりは特に制球が定まらないことを、仲里は十分すぎるほど知っている。
「ボール!!!! フォアボール!」
「ありゃー!?」
「わかってないじゃないか……」
 力むあまり、ボール球を連発し、瞬く間に塁を全て埋めてしまった相模に対して、額を押さえながら脱力する、そんな仲里であった。
「ストライク!!! バッターアウト!」
「ボール!!!! フォアボール!」
「ストライク!!! バッターアウト!!」
「ストライク!!! バッターアウト!!! チェンジ!」
 しかし、押し出しの四球を挟みはしたが、それ以外は全て三振でアウトを奪った。制球の良い関根と違って、球威はあるのだが球が荒れるばかりの相模に、さしもの“猛虎リーグ選抜チーム”の猛爆打線も的が絞れていない。
「典型的な“独り相撲”だな」
「彼らしいといえば、そうなんですけどね」
 塁上を全て埋めながら、味方の守備機会はゼロというのは、守る側としては非常にリズムが作りにくい。そんな状況に苦笑するばかりの、岡崎と田村であった。


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