投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

天野安冶の受難
【その他 その他小説】

天野安冶の受難の最初へ 天野安冶の受難 6 天野安冶の受難 8 天野安冶の受難の最後へ

女友達の訪問-1

その日にヨッシーとサッシーが俺の下宿にやって来た。
この2人は俺の女友達だ。色気抜きで付き合ってる貴重な友達だ。
ヨッシーは普通の女の格好だが、サッシーはショート・ヘアにジーンズのボーイッシュ&カジュアルなスタイルだ。
あっ、言い忘れたが俺の学園は私服自由なんだ。
だが新学期早々こいつらは何しに来たんだ?
「確か今日、天野の誕生日だったような気がして……それで来たよ」
と言ったのはヨッシーだ。目鼻口が顔一杯に広がっている女だ。
だから間延びした感じだが、それはそれなりにほっとする雰囲気がある。
本名は葦野桜(よしの さくら)という。クラブはバドミントンだ。
そんなことは、まあこの際どうでもいい。
っていうか、俺の誕生日は昨日だし。ヨッシーも小学校のとき一緒のクラスだったけど勘違いしてる。
「あら、間違えてた? ごめんごめん。でも1日くらいなら誤差の許容範囲だよね」
何勝手なこと言ってやがる。
だが誕生日の祝いに来てくれたのは感謝しなければならない。
「私ら半年前に友達付き合い始めたばかりだけど、それなら誕生祝いくらいしなきゃと思ってね。
で、2人で来たんだけど、迷惑だった?」
いやいやいや……そんなはことない。
で、プレゼントかなんか持って来たんだろう?
「それで形に残るものだと、恋人でもないのに押し付けがましいと思って、2人で金出し合ってショートケーキを3人分買って来たよ。紅茶かなんかある?」
おいおい。3つ買って来たってことは、自分達の分も買って来たってことか?
お前達は俺に1人につき、ショートケーキ半分の額を出費した訳だ。
安上がりすぎるぜ!
「あっ、天野。お前厭らしい」
急に声を出したのはサッシーだった。本名は佐伯佳美(さえき よしみ)だ。

 


天野安冶の受難の最初へ 天野安冶の受難 6 天野安冶の受難 8 天野安冶の受難の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前