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【教師 官能小説】

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恋する放課後-9

突然の脈絡のない話題に驚いて、ふと雅の顔を見ると、彼女は目を細めてフフッと笑いかけてきた。


「すっごく美人で、性格もよくて、みんなの人気者だったの。かたやあたしは、大人しくて友達もあんまりいなくて、お姉ちゃんといつも比較されてばかりだったから、いつも下向いてばっかの暗い人間だったの」


「先生が!?」


「人気者の姉がいると、肩身が狭くなるんだよね。あたしに近付く男の子達はみんなお姉ちゃんと友達になりたくて、いつも踏み台にされて……。気付けばすっかり疑心暗鬼になってた」


今の彼女を見てるととてもそうは見えないけれど、雅が言ったことはまんま俺にも当てはまることだった。


さっきまでの胸の高鳴り。兄貴が現れた時の焦燥感。そして傷を労り合えるような親近感を新たに感じていた。


「すっかり自分に自信がなくなって俯いてばかりの毎日を過ごしていたら、当時の担任の先生に言われたんだ。『お前が一番姉と自分を比較してるんだ。お前はあいつの妹じゃなくて、村主雅っていう一人の人間なんだから、姉に引け目なんて感じないで堂々としてろ』ってね」


「…………」


「その先生は、あたしをお姉ちゃんの妹じゃなく、村主雅として認めてくれてたの。それが嬉しくて、こんな先生になりたいなって思ってね。だからあたしは教師を目指した」


力強い眼差しはまっすぐ俺を見ていて、なぜだか泣きそうになってしまった。


「風吹くん、さっきずっと俯いていたから、昔のあたしを思い出しちゃったの。もし、あの頃のあたしと同じ気持ちだったのなら、周りを気にしすぎるのはやめて、もっと自分を認めてあげて」


「先生……」


抱き締めたくなった。おそらくこの手に荷物なんて抱えていなかったら、人目も憚らず彼女を強く抱き締めていただろう。


それほど彼女の言葉は、自分が今まで見てみぬ振りをしてきた卑屈な部分に直球で入り込んでいたのだ。


好きな女にカッコ悪いとこを見抜かれていても、それを温かく受け止めてくれた器の大きさ。


相変わらず屈託のない笑顔を見せる彼女に、ますます恋慕の情は膨らんでいくばかりだった。





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