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【教師 官能小説】

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恋する放課後-2

「ほら、次和訳しろって指されたんだぞ。ボケッとすんな」


「わ、和訳……」


咄嗟の指名に頭がまわらず、前に座る桝谷に助け船を求めるも、奴はわざとらしく辞書なんてひいているだけ。


まわりの失笑を背中に浴びながら、俺は頭を下げながら小さな声で謝った。


「すいません、聞いてませんでした」


案の定、教科書で頭を叩かれる。


「お前、教育実習生の授業だからって手ぇ抜いてんじゃねえだろうな」


「い、いや……そんなことは……」


「48ページからだよ、48ページ!」


「は、はい!」


慌ててノートを開くも、予習のよの字も見当たらない。


俺は背中にジットリ汗をかきながら、寺久保の顔を見た。


「すいません、予習してませんでした……」


その瞬間、寺久保のこめかみ辺りがピクピク痙攣しているのを俺は見逃さなかった。







「災難だったなあ、博次」


授業が終わり、ざわついた教室。本日全ての授業が終わったので、皆は部活に行く準備をしたり、帰り支度をし始めていた。


「うっせえよ、俺が助けを求めても知らん顔してたくせに」


「だって、あの場で助け船出せる勇気なんてあるわけねえだろ」


未だにヒリつく頭を押さえながら、俺は桝谷の言い訳に大きなため息を吐いた。


「ったく、おかげで雑用押し付けられるし、とんだ災難だわ」


俺は帰り支度もそこそこに、教卓の上にまとめられた問題集の山をちらりと見た。


あの後、見事に寺久保の雷を受けた俺は、罰として授業でいつも使用している英語の問題集を回収し、職員室まで持ってこいとの命を受けた。


そんな山積みの問題集が置かれた教卓の横では、雅が女生徒に囲まれていた。


化粧品の話でもしているのだろうか、ファンデとかチークとか、よくわからない単語がこちらまで聞こえてきては楽しそうな笑い声をあげている。


皆が皆、雅と距離を縮めていき、テレビ番組の話とか、今売れてるアーティストの新曲の話とか、果ては恋愛話までするようになったってのに、俺だけが遠巻きに彼女を見つめているだけの状況。


近付きたくても、こんなヘマをやっちまった直後で、なに食わぬ顔して話し掛ける勇気なんてサラサラなかった。


ああ、阿部さんに対して臆病になっている桝谷並みに情けねえ。


兄貴目当ての女になら、あれだけ手八丁口八丁でベッドに誘えた俺なのに、なんで雅に対しては桝谷みたくチキンになってんだか。


「んじゃ、オレ先に帰ってるな」


俺の浮かない気持ちなんてまったく知らない桝谷は、廊下を歩く阿部さんの後ろ姿を目ざとく見つけた瞬間、そそくさと教室を出ていった。




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