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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第12話-4


 そんな熱い夜から程なくして、ひとみは見事に懐妊した。
『どっちかなー?』
『どっちだろー?』 
 新しい“きょうだい”が出来るとわかった麻奈と美奈は、無邪気にそれを喜んでいた。
『『ふたみちゃんの赤ちゃんとおんなじ、“おとこのこ”かなー??』』
 ひとみには、“ふたみ”という一歳下の妹がいるのだが、その妹が男の子を出産したことで、身近に赤ちゃんに触れる機会を持ったことから、麻奈と美奈は、“きょうだいが欲しい”という、その気持ちを強めていたようだ。
『『あたしたちとおんなじ、“おんなのこ”かなー??』』
 とにかく、新しい家族の誕生を待ちわびる、双子の麻奈と美奈であった。
『でも、ふしぎだねー!』
『うん、ふしぎだねー!』
 そんな二人には、どうしてもわからないことがある。
『『お父さん、お母さん。赤ちゃんって、どうやったらできるの??』』
『『えっ!?』』
 と、両親泣かせの問いかけをして、勇太郎とひとみを困らせたりもしていた。

 懐妊が分かってから、ひとみは、双子を出産したときに世話になった“ねむろ・マタニティ・クリニック”を、今回も利用することにした。
 ひとみと、妹のふたみは知らないが、彼女たちの祖母も、その“ねむろ・マタニティ・クリニック”が、今の“産婦人科医院”ではなく、“またにてぃ道場”と言う名の“助産院”として、別の場所にあった頃に、住み込みで出産するまで世話になったことがある。その時に生まれた女の子が、ひとみとふたみの母親だ。
 つまり、ひとみは、母親が生まれたところと縁のある場所で、双子の娘を産み、いままた、新たな家族を得ようとしているのだ。
 それもまた、“縁”が紡ぐ物語といえるだろう。


 …さて、である。
 巻き戻した物語の時間を、もう一度、元に戻すことにしよう。


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