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強気な彼女の本音は?
【学園物 官能小説】

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妙な転校生が来た?-10

 どうやらこの生徒会長は3年生らしい。なんだか安堵にも似た間抜けな返事をしながら猛も同じように自己紹介を済ませた。もしかしたら、そこまで常識がないわけじゃないのかもしれない。この学校も、そこまで変じゃないのかもしれない。

「ああ、そうだ。俺は男もイケるんだが、どうだ?」

「………………は?!」

 猛が安堵した瞬間の京平の言葉に思わず思考がついて行けなかった。横では美咲も頭を抱える仕草をしているが、止めようとはしない。どうやらこういった京平の奇行は今に始まったわけじゃないらしいことが分かって猛は心の中でさっきまでの常識がないわけじゃないかもしれない、を常識なさすぎに訂正した。

「んー…でもお前も俺と同じくらいの身長か。抱くのが面倒そうだからさっきのはなかったことにしてくれ」

「……はあ」

 勝手に誘われ、勝手に見定められ、勝手に断られた。
 なんだろう、この疲労感。猛が停止しかけた思考回路の中で小さく返事をするのが精いっぱいなのをいいことに、京平は意地の悪い笑みを浮かべ突拍子もないこと言い放つ。

「何だ?俺に抱かれたかったのか?」

「――会長!こんな転入したての生徒に何言ってるんですか!」

 さすがにクラスメイトとして、クラス委員長として耐えられなかったのか黙っていた美咲がキッと睨みつけそう叫んで猛の腕を掴んで生徒会室を出ようとする。ドアを開けたところで、一度立ち止まって京平に振り返り呆れたように、それでも冷たく言い放った。

「あと、そういうことをしたいのであれば隣の仮眠室を使ってくださいと何度も――」

「仮眠室なら、お前を抱いていいのか?」

「…そうなるくらいなら舌噛み切るか会長を再起不能にします」

 京平の茶々に、美咲は恐ろしく冷え切った声で答え生徒会室をあとにした。腕を掴まれている猛が、それを指摘できないくらい声をかけるのが恐ろしいと思わせるほど美咲は怒気を放っていた。そのまま階段を降りた5階で手を離した美咲はバツが悪そうに猛を振り返り、手に持っていた弁当を掲げながら猛に声をかけた。

「…ごめん、って私は悪くないけどとりあえずご飯にしよう」

「あ、そうだな。腹も減ったし」

 そう言って美咲に誘われるがままに猛は5階にある合気道と書かれた部室の中でそれぞれの昼飯を広げていた。
 美咲は、その容姿に似合う小ぶりで可愛らしい弁当箱を。猛はその辺のコンビニで買ったのだろうパンやおにぎりなどを。ただし、美咲の弁当箱の容量とは違い猛が広げた昼飯の量は美咲の3倍以上だったけれど。それを見て、思わず声をかけてしまうのは仕方ないだろう。


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