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ツンデレ。
【女性向け 官能小説】

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ツンデレ。-1

疲れる。

せっかくここに就職したけど…

こんなはずじゃなかった!!


古宮アキ、25歳。彼氏なし。
仕事は皮膚科クリニックの看護師をしている。
資格を生かし、様々な医院やクリニックに勤務したが・・・続かず。
ようやく見つけた今の就職先でも…イマイチ乗りきれていない。
理由、医師に疲れるということ。

その医師とは遠藤アラタ、29歳。
父親の後を継いでここの顔となって2年。
「もの凄いカッコいい人がいるよ!!」と評判はたちまち広まった。
学生から主婦から多層にわたり集客を確保し、今では新規患者の診療が困難だ。
毎日予約の電話が次々とかかってくる。
実はアキもその中の一人だった。
もともと女性ホルモンのバランスが崩れると、たちまち皮膚にも症状が現れる体質だったアキは、アラタのもとへ通いつめていた。
しかしそこで目にしていたのは、目が回るほどの忙しさ。
同業者ならではの目線で「絶対ここ、人手足りてない・・」と確信できた。
そこである日、アキの診察を終えたアラタに対し直接言ったのだ。
「先生、私看護師なんですけど。ここ、人要りません?」
デスクに向かっていたアラタはゆっくりとアキの顔を見て、しばし沈黙。
あ〜…なんか、あたし変な女みたい…
と、自分の唐突さを後悔していると、意外にも二つ返事で返ってきた。
「んじゃ、来月からきて」
いきなりの採用に、アキのほうが呆気にとられたのは言うまでもない。
飛び跳ねたい気持ちをぐっと堪え、「あ…はい、よろしく、です」とだけ言った。
それからというもの、アラタとのオフィスラブに胸ときめかせ、今までにないほどの頑張りで毎日仕事に取り組んでいたアキ。
だが現実はそう上手くはいかなかった。
この男、アラタの素顔を身にしみて感じることとなったのだ。
そう、今も。



「おい、古宮」
声に山も谷もないこの男は、アキのほうを見ようともせずアキを呼ぶ。
コーヒーメーカーの準備をしていたアキは、ため息混じりに返事をした。
「はい!何ですか!さっきも呼ばれましたけど!」
つい1分前には「明日って何曜日」、つい30秒前には「今って平成何年」、つい15秒前には「コーヒー」、アキの雑用は毎日のことだ。
勤めてから約3ヶ月、アラタは身の回りのことをほとんどアキに頼んでいる。
フリスクの補充、白衣のクリーニング、使い捨てマスクの購入…
一度「CKのパンツ買っとけ」と言われた時は思わず「はぁ!?」と口から出てしまったが。
アキは看護師ではなく、まるで世話役なのである。
「で!何ですか!」
かなり強い口調で言われたことを気にもとめないアラタは、カレンダーをぼーっと見つめながら続ける。
「今日午後、休みだっけ」
自分の病院の診療時間も知らないってどんだけよ…と、アキは更にため息をついた。
「そうです。今12時手前ですから、次の方が今日最後です。わかりました?」
また聞かれそうな「今何時」「あと何人」という質問を先読みして答えた。
こんなやり取りが、二人の日常茶飯事だ。


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