幸福連鎖反応-4
向かい合わせに膝へ乗り、どうするか教えられた。
ルーディの首にしがみつきながら、ガクガク震える腰をゆっくり降ろしていく。
先端が、十分に柔らかくほぐされた媚肉を割り開き、狭い道を侵される。
「う、あ、あ、あ……」
硬い切っ先に、自ら身体を貫けかせていく感触に、大きく目を見開いて喘いだ。
いっぱいに押し込まれた凶器は、いつもより大きくさえ感じる。
気持ち良い。自分に欲情してこうなっているのだと思うと、たまらない充足感が満ちる。
次第に腰が揺らめき始め、喘ぎ声を止められなくなる。
「あっ！ああ！！ん、あ、ああ…………」
「ラヴィ……すごく気持ち良い」
頬の爪痕にキスして囁かれ、奥からまた愛液が大量に溢れ出た。
結合部から粘液を擦りたてる卑猥な音が立ち、聴覚も刺激され、いっそう興奮する。
「あ、わ、私……も……」
夢中で唇を合わせ、舌を絡め、突き上げるルーディの動きに合わせ、腰を動かす。
密着した上体で、胸の突起も擦りあげられ、焼け付くような快楽に、何度も達して胎内の雄を締め上げた。
「ん、あん、ん、きもち、いい……！」
性感から溢れる涙が止められず、大きく喘いで突き出した舌を強く吸われ、頭の中で白い火花がはじける。
何度目かわからない絶頂に達したと同時に、内部の雄が震え、大量の熱い液が注ぎ込まれた。
抱きしめられ、全身を痙攣させながら子宮の奥底まで精を受け入れる。
「あ、あ、あ……いっぱい……」
体内で雄が蠕動するたび、ドロリとした粘液が吐き出され、内側を白く染めていく。
飛沫が子宮内に跳ねるたび、下腹を直撃する快楽に喘いだ。
両手でしっかりラヴィを抱きしめていたルーディは、もう一度軽くキスしてから、ラヴィを押し倒した。
「はぁん！」
倒れた拍子に肉棒が抜け、流れ出した白濁が内腿に伝う。
「ハァ……ハァ……ルーディ！？手……」
「相性の良いつがいと性交すると、回復力があがるって、言わなかったっけ？」
包帯をほどき、ルーディは右手首を振って見せる。
「初めて聞いたわ……」
何はともあれ、治ったなら良かった。
ホッとしたラヴィの身体を、たぎった雄が再び突きさす。
「んああっ！？」
「今日のラヴィ、すごくエロかったし、一回じゃ全然満足できない」
のしかかったルーディに唇を指でなぞられ、これ以上ないほどラヴィは顔を真っ赤に染める。
「またやってくれる？」
「ものすごく恥ずかしかったんだから……」
「俺、何度だって骨折してもいいな」
ニヤニヤ笑うつがいは、本当にタチの悪い狼だ。
「……は、恥ずかしいけど……ルーディがそうしたいなら……ケガなんかしなくても……いつだって……」
真っ赤になりながら、やっと口にする。
「ラヴィはやっぱり、最高のつがいだ」
「ルーディも……私の……」
ルーディがくれる言葉も満面の笑顔も、いつだってラヴィを幸せにしてくれるから、ラヴィだってお返しがしたい。
それでルーディが幸せになれば、それはやっぱりラヴィの幸せで、もっとルーディを幸せにしたいと思って……
星の導く偶然なんかじゃない。
自分たちで想い、想われ、行動して起こる……
「「愛してる」」
世界一、幸福な連鎖反応。
終