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二兎追う方法、教えます
【学園物 官能小説】

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強請る兎-8

「あのね、今日は、つけてくれる?」

 それから、片手で俺にコンドームを差し出した。
 今ショーツを入れたバッグから取り出したのだろう。

「リクオ君は気が利かなそうだから、あたしが買っといてあげたの。次からは、リクオ君が用意してよねェ?」
「……気をつけます」
「今日はアブナイ日でさァ……ごめんね? これ、自分でつけられる?」

 ヨウコは、むしろ俺に気を遣うように慈愛に満ちた表情で見つめている。
 変わり者のようでいて、本当は優しい性格をしているのだ。
 憎まれ口を叩きながら、頼まれごとをされると嫌だとは言わない。
 そんな性格だから、結構面倒くさがりなのに生徒会長などしているのかもしれない。
 俺より、ずっと大人だと思った。
 だから、同級生の彼女に俺はなんとなく敬語を使ってしまっていた。
 ヨウコからもツキコからも変だと言われたが、今では二人とも慣れてしまっている。 

 そして、俺は少々自分が情けなくなった。
 前回ゴム無しでしたからといって、いつもそうとは限らないに決っている。
 やはり男としての配慮に欠けていると言わざるを得ない。
 一昨日昨日、ヨウコとああいう行為に及んだ時点で準備しておくべきだったのだ。
 俺の方は、どうにも子供だ。
 
「それ、薄型だから、着けても結構いいと思うんだけどォ……」
「あ、そうなん、ですか」

 余計なことを考えてしまったからか、少し俺のものが縮こまってしまった。
 俺がどうしようかと動揺していると、ヨウコが俺に寄り添ってきた。
 そして、何も言わずに俺の股間に顔を近づけて、そのまま咥えこんだ。

「あ、ちょっと、会長……!」

 ヨウコの唇と口内粘膜の感触を感じるや否や、現金なことに俺のものがたちまち硬くなった。
 俺の手からコンドームを取ると、ヨウコは俺の勃起を愛撫しながら、手際よくそれを装着してみせた。

「ほら、元気元気。若いって、いいねェ」
「か、会長!」


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