『SWING UP!!』第７話-23
「桜子……桜子……！」
興奮が高まれば、その動きもまたさらに苛烈なものになる。
ぐちゅぐちゅぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅぐちゅぐちゅ！
「あんっ！ んんんっ！ んくっ！ んんぅっ！ んああぁああぁっ！」
身体の奥から湧き上がる衝動をぶつけるように、桜子と繋がっている箇所を大和は激しく蠢かせた。その度に桜子の腰が大きく跳ねて、たまりかねたように胸の実りもたわわに揺れた。
「………」
「きゃぅっ！」
両手で、その実りを鷲掴む。
「あっ、お、おっぱいっ……！」
「すごいよね、これ……」
「あ、あんっ、も、揉んじゃだめっ……！」
「ごめん、無理」
手のひらいっぱいに広がる、名状しがたい充足感をもっと味わいたくて、大和は全ての指を使って桜子の胸を揉んだ。
「いやぁっ、あんっ、ああぁあぁんっ！！」
揉みながら、腰も前後にゆする。
「あ、あっ、くっ、んくっ、んぅっ、うあぅうぅぅ！」
代表的な性感帯を、ダブルで刺激されている桜子は、前後不覚に悶えるばかりだった。
二人の体位はいわゆる“正常位”だったから、大和はおっぱいだけでなく主導権も握っている。自らの動きで先導しながら、桜子の反応を引き出すことが出来るのだ。
「ああっ！ あんっ！ あああんっっ！」
オーソドックスであるがゆえに、王道の心地よさを共に味わえるのが、正常位の醍醐味といえよう。向かい合っているから、自分の動きによって桜子が感じてくれている様子を、確認できるのも嬉しい。
「きもちいいっ！ きもちいいのっ！ すっごく、いいのぉぉっ！」
普段からは想像もつかない、雌としての愉悦の叫びを桜子に挙げさせながら、その表情と声とを肴にして、大和も大いに昂ぶっていった。
「桜子っ、もっとだ……もっと、気持ちよくしてあげるから……」
ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ！
「んぅっ！ んんっ！ んくぅっ！ んんぅぅっ！」
「もっと……もっと、謳ってくれ……！」
もみもみっ！ ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ！
「あああぁああぁぁぁんっ！！」
乳を揉まれ、膣を突かれ、堪らずに桜子は、あられもない雌の叫び声を挙げた。卑猥な言葉に恥らって見せた乙女の姿は、もう面影も残っていない。
「お、おち×ぽっ……お×んぽっ、きもちいぃぃぃいぃぃっ！！」
この有様である。いつか隣の部屋から聞こえてきた、姉の由梨が発したものと全く同じ声を挙げる桜子であった。
「あっ、ああぁあぁぁぁ……」
不意に、その目が見開かれる。虚空の一点を凝視していたかと思うと、何かを堪えかねているかのように、その表情に歪みが生まれた。
「イ、イクッ……や、やだっ……イッちゃう……イッちゃうよぉ……っ！」
頭をぶんぶんと振り、内側から爆発しようとしている自分に抗いの姿勢を見せている。
「まだ、しはじめた……ばっかり……なのに……っ！」
体位もひとつしか味わっていない。それにも関わらず、身体の方が追いつかなくて、本日三度目のエクスタシーを迎えようとしているのが、桜子には悔しいのだろう。
「いいよ」
「や、やだもんっ……あ、あっ……やだっ、やだやだやだっ……！」
聞き分けのない駄々っ子のようだ。もちろん、それは聞き入れられない運命にある。だからこそ、“駄々っ子”になっているのだろうが…。
「あっ……！」
その太股に、大きな震えが走った。絶頂の予兆である。
「や、やっ……イッちゃうの、やあっ……！」
抵抗するだけ無駄なのだが、どうしてもそれを受入れようとしない。
「いいんだよ、桜子。気持ちよくなってくれ」
「いやぁあん……！！」
だから大和は、トドメを刺す事にした。文字通り、腰を突き上げて、桜子の秘奥を“刺す”ことによって…。
ぐちゅうっ！
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ！！
「うううああぁああぁぁぁぁぁぁあぁぁっっ！！」
一気呵成の、強烈な鞘走りである。伝家の宝刀による一の太刀、二の太刀、三の太刀を、立て続けに繰“宝刀”と“鞘”の交わる部分は、白濁した泡立ちに塗れて、淫靡な水音をこれでもかとばかりに響かせる。
「イクッ、イクッ、イクイクイクイクイクイクぅぅぅぅぅぅ！！」
桜子の全身が硬直した。堪える間もなく、絶頂に到達したのだ。
「う、あぁっ！ あくっ、あ、ああぁ！」
そしてそのまま、まるで漁船の甲板に打ち上げられたマグロのように、びくんびくんと身体を震わせる。全身を駆け巡る、快楽という名の強烈な電熱信号に堪打ち放たれて、桜子の顔はだらしないほどに歪んでいた。
「！！！」
硬直と弛緩を繰り返すことで生み出される、絶妙にして壮大な生命のうねりが、膣内に収まった大和の“宝刀”を否も応もなく責め立てる。
その刺激を浴びせられた大和もまた、放出の予感に背筋を震わせた。
「う……！」
それを堪える余裕などない。溢れてくる刹那の愉悦は、そのまま鮮やかなほどに弾けて飛んでいた。