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僕の魔王討伐史
【コメディ 官能小説】

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魔王討伐史-20

 え〜と、その言葉はまさか……大体、予想してましたけどあなたも他の二人同様、僕か
ら精子を限界まで搾り取ろうとしてますね?
 当たり前のように魔法使いさんも底なしの体力があるってことですか?
「さぁ勇ちゃん。どんどんわたしの中に精子を出してね♪」
「…………はい」
 どうせ僕には拒否権なんてないんだ。魔法使いさんが望むまま精子を搾り取られるしかないんだ。
 出そう。満足してくれるまで、限界を超えて――
「んんんぁああぁぁぁぁっ、ンンッ♪」

「――三度目となると、もう疲れたとかどうでもよくなるね」
 実際に疲れてはいるし、股間がヒリヒリしてるけど気分的にはどうでもいい。
 なんていうか、半分以上は諦めの境地だよね。この人達は男の僕を遥に凌ぐ性欲だよ。
「にひひっ♪ 昨日は楽しかったね。あれだけ激しいのは初めてだよ♪」
「そう、ですか……それはよかったですよ」
 あそこまで激しく搾取されて、満足してなかったらそれはそれで悲しいからね。
「それに玩具の性能も確かめられたしね♪」
「…………」
 玩具に関してはもう思い出したくはない。あんな恥ずかしい思いをするのは、もう嫌だよ。
 玩具でお尻の穴を犯されるなんてもう嫌なんです。
「また機会があれば、玩具で遊ぼうね」
「勘弁してください」
 土下座でもなんでもしますので、僕に玩具を使うのだけは勘弁してください。
「お、どうした? 何か楽しい話でもしてるのか?」
「玩具がどうとか言ってましたが、何の話でしょうか?」
「あ、二人とも♪ いや〜昨日は大人の玩具をたくさん使って、勇ちゃんと楽しんじゃったよ♪」
「お、玩具ですか……」
「あの時買ってた奴か。それで感想はどうなんだ? 気持ちよかったのか?」
「もう最高だったよ〜。勇ちゃんも玩具でビクビク感じてて楽しかったな〜♪」
 魔法使いさんが一番話して欲しくないことを話しだす。昨日のお尻の穴に棒状の玩具を
入れる行為は僕にとって一種のトラウマになってしまいそうだ。
「ゆ、勇者様に玩具を使ったのですか!? ど、どんな玩具を!?」
「あれだろ? 棒状の奴だろ、どうせ」
「うん〜♪ お尻の奥まで咥えこんでビクビクって身体を震わせてたんだよね」
 楽しそうにあの時のことを話す。魔法使いさんにとっては楽しい出来事だったかもしれ
ませんが、僕にとってはどうじゃないですからね。
 ですから間違っても二人に勧めるのは――
「勇ちゃんが悶える姿、と〜ても可愛いから二人にもお勧めだよん♪」
 ――って、だから二人に勧めないでぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
 あの二人にまで、玩具を使われて責められたら僕、壊れちゃいますからね! 取り返し
のつかないことになっちゃいますからね。
「「なるほど」」
 嫌ぁぁあぁぁぁぁぁぁっ! この二人、完全に僕に玩具を使う気満々だよ。今すぐにで
も使いたいとか思ってる目をしてるよ!
「あ、あの――そろそろ冒険に出発しませんか?」
 なんとか三人の思考を違う方向に逸らさないといけない。それには、やはりこれが一番だ。
「そうだな。早いとこ出発しないと時間の無駄だな」
「そうですね。結局、野宿にはなるでしょうが、出来るだけ町へと近づいておきたいですもんね」
「まぁ、そっちの方が安全だもんね〜」
 どうやら、三人の思考が冒険の方へと向いてくれたようだ。これでとりあえずの危険は去ったのかな?
「じゃ、張り切って冒険に出かけるか」
「「「おー!」」」

「……まぁ、もう突っ込む気にもなりませんよ」
「勇ちゃんは一体、何をぶつぶつと文句を言っているのかなぁ〜?」
「いいですか勇者様。何か、特殊なイベントでもあればそれなりに活躍の場を描けるので
すが――」
「特にイベントらしいイベントが起きないどころか、誰一人怪我もしてない状況じゃなぁ……」
「いや、それは分かっているんですけど……」
 三人は気がついてないかもしれないけど、僕個人としてはイベントが満載だったんだよね。
 長距離の歩きに、新しい魔物との遭遇。何もしていないと言われると、その通りなんだ
けどそれでも僕にとっては特殊なイベントの連続だった。
 それなのに、もう夜で野宿の準備を始めるというのは――
「あ、僧侶。そこのロープ、もう少し張ってくれ」
「分かりました。魔法使いさんの料理の準備はどうなっていますか?」
「順調だよ〜。もう少しで美味しい料理が出来るから待っててね〜」
 僕の呟きなぞ無視をして各自各々、野宿の作業を続けていく。ええ、ええ、分かってま
すとも。僕が感じてきた大きな冒険は彼女達にしてみれば、小さくて語る価値もない冒険なのだろう。
 それ故に、僕が今ここで語る必要はなく、ただただご飯を出来るのを待つだけだ。
「――――は〜い、ご飯の準備が出来たよ〜♪」
「お、美味そうだな」
「美味そうじゃなくて、美味しいんだってば〜」
「魔法使いさんに料理スキルがあるのには驚きましたが、味は期待できるようですね」
 確かに魔法使いさんが料理を出来るというのは意外だ。僕の勝手なイメージでいうと、
こういうのは僧侶さんが一番得意そうなんだけど、まさか魔法使いさんが一番得意だとは
思わなかったよ。


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