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生徒はお嬢様
【コメディ 官能小説】

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生徒はお嬢様!?-3

 案内された扉の前には可愛らしい文体で『撫子の部屋♪』と書かれていた。西洋風な屋
敷にはとても似合わない組み合わせだな。
「お嬢様は中で藤原様をお待ちになっています」
 そう言って、前を譲る使用人。
「あの、えっと……」
「私は他の仕事がありますので、これで失礼をします」
 俺の静止なんか聞かずに何処かへと消えていく。ここから先は自分で行けということらしい。
 ちょいちょい思っていたことだが、ここの使用人達は俺に厳しくはないだろうか? そ
れともあれが普通なのだろうか? この場所というのがすでに普通ではないから、何が正
しいのか自分でも理解出来なくなってきた。
「まぁいいか。とにかく今はこの中に入るしかないか」
 扉の前でジッと立っているわけにもいかないしな。大人しく入るとしよう。
「入っていいですか?」
 コンコンと、扉をノックして入室の確認を取る。相手は一応女の子だし、確認も取らず
に部屋に入るのは拙いからな。もしこれで着替え中とかだったりしたら、あのオッサンに
俺が殺されてしまう。社会的か人生的にかは知らないが。
「入っていいわよー♪」
 部屋の中から明るい声が聞こえる。
「じゃ、失礼します」
『撫子の部屋♪』と書かれている扉を開け、一番初めに飛び込んできた光景は――
「いやんエッチ♪」
 ――下着姿のバカ女だった。
「ちょっ、おま――入ってきていいって言っただろ!? 何でそんな格好なんだよ!?」
 普通、下着姿の状態で入ってきていいとか言うか? つーか、入った瞬間のリアクショ
ンは何なんだよ? 棒読みも甚だしいぞ。
「わたくしの下着姿をジロジロ見るだなんて、あなた様はエッチなんですから♪」
 下着姿のまま身をクネクネとよじるバカ女。たった今確信した。コイツは間違いなくあ
のオッサンの娘だ。ここまでぶっ飛んだ性格は、あのオッサン譲りで間違いない。
 ――と、そんなことよりも一つ言っておかないといけないことがあったんだ。
「一つ言っておくけど、俺はお前の下着姿なんかに興味はないからな」
「んな――っ!?」
 まったく興味がないと言えば嘘になるが、ここは興味ないと言っておかないといけない場面だ。
 あまり相手を調子づかせると舐められてしまうからな。最初はガツンと言っておかないといけない。
 相手は大金持ちの令嬢だが、上下関係はハッキリとさせないとな。
「だから、早く服を着ろ」
 努めて冷静に言葉を紡ぐ。視線を僅かに外し、出来るだけ彼女の姿を見ないようにと。
「むむむ……わたくしの下着姿を見て、何も反応をしないとは予想外ですわ」
 俺も下着姿のままで出迎えられるとは予想外だったよ。
「今日の下着はわたくしの一番のお気に入りを用意しましたのに」
 残念そうに肩を落とす彼女。いいから早く服を着て欲しいのだが。
「男性はこういうのに興奮をしないのでしょうか? 自分で言うのもおかしな話ですが、
この大きな胸や括れ。そして程よく引き締まったお尻なんですよ? ほら、あなた様もよ
く見てくださいな」
 無防備な状態で尻をこちらに向けてくるバカ女。
「ほら、つい触りたくはなりませんか?」
 フリフリと尻を振って挑発してくる。彼女が尻を動かすたびに下着が尻肉に食い込んで
妙にエロく感じる。
 あの尻を触りたい。揉みしだきたい。そんな風に思ってしまうが――


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